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名称 揚源寺のアスナロウ (ようげんじのあすなろう) 名称の典拠 「那須の名木」案内板(注1) 樹種 ヒノキアスナロ 樹高 25m(注2) 目通り幹囲 4.6m(注2) 推定樹齢 600年(注3) 所在地の地名 栃木県那須郡那須町芦野 〃 3次メッシュコード 5540−31−83 〃 緯度・経度 北緯36度59分21.7秒 東経140度09分57.5秒 那須町指定天然記念物(1990年3月1日指定) 撮影年月日 2023年9月24日 注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による 注3)上記案内板による 桜ヶ城とも呼ばれる旗本芦野氏の陣屋があった御殿山の鬼門に当たる方角、芦野家菩提寺である曹洞宗保寧山最雄院建中寺と陣屋を結ぶ線分の中点付近に天台宗東蘆山揚源寺がある。 那須町文化協会の公式ウェブサイト「那須町の文化遺産」によると、揚源寺の創立年代は不詳だが、寛永年間(1624〜44)、中興開山栄賢(えいけん)のときに現在地に移転したと伝えられているらしい。 移転時期と推定樹齢を比較すれば、この場所では揚源寺よりもアスナロウの方が200年ほど先輩なわけだ。 アスナロウは、本堂に向かって左側の小さな沢を40mほど入ったところに立つ。(入口に標柱あり) まるで箒杉のような特異な姿が目を引く。巨木として見れば格別大きいわけでもないが姿にインパクトがある。不動明王に奉納された宝剣(今はステンレス板製)が根元に集められているのも、他ではあまり見られない光景だ。 たまたま境内でご住職とお会いしたところ、温かく迎えて下さり、私がアスナロウ目当てであることを知ると、芦野にはお城のコウヤマキとこのアスナロウと、それにスギの巨木があって「三名木」とされていたが、残念ながらスギは台風で倒れてしまったと話して下さった。とても穏やかな感じのご住職だった。 ところで樹種についてだが、アスナロかその変種ヒノキアスナロであることは間違いないのだが、栃木県はその両者が混在する地域である。どちらなのか自分で確かめたくてしっかり葉の写真を撮ってきた。(幸い、落ちたばかりで未だ瑞々しい葉を見つけることが出来た) しかしこれは無知がなせる無駄な努力だったようで、アスナロとヒノキアスナロの葉は殆ど違いがないようなのだ。球果(いわゆる松ぼっくり)を見れば一目瞭然ということで、探すべきは葉でなく球果だったことが帰宅してから分かった。 那須町教委が設置した案内板に『寒冷地の樹木(中略)このアスナロウは分布上南限に近く』とあったので、分布域から樹種をヒノキアスナロとしてみたが、もしかしたら間違っているかも知れない。(環境省データはアスナロとしている) |
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