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名称 千本楠 (せんぼんくす) 名称の典拠 現地の案内板(注1) 樹種 クスノキ 樹高 30mほか(注2) 目通り幹囲 7.5mほか(注2) 推定樹齢 伝承800年(注2) 所在地の地名 鹿児島県日置市吹上町中原東宮内(注3) 〃 3次メッシュコード 4730−22−18 〃 緯度・経度 北緯31度30分48秒 東経130度21分03秒(注4) 日置市指定天然記念物(1965年1月22日指定) 撮影年月日 2009年7月29日 |
注1)1994年4月25日に旧吹上町教育委員会が設置 注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による 注3)2005年5月1日、日置郡内4町が合併して日置市誕生。旧行政区は日置郡吹上町 注4)この位置は特定の個体を指すものでなく、千本楠群生エリアのほぼ中央を示している 一言で表現すれば、ここはクスノキ版「幻想の森」である。 1本1本がみな実に個性的な姿だ。均整のとれた対称的な樹形をもつものは1本もない。まるっきり横に寝ているものもある。 それらが、平面全体に立っているのではなく、大きな円の円周に沿って生えている。円の内部にクスノキ巨木はない。そして、クスノキたちは、全体に円の外側に向かって傾いているように見える。 案内板によれば、かつて、これらのほかに、特別巨大なクスノキが1本あったらしい。根回りは約18m。 明治時代に倒れたのだろうか。このクスノキを用いた作品が、明治43年(1910)の日英博覧会に出品された。切り株の年齢は800年以上と推定されたという。 この記述が正しいとすれば、円の内部に大クスがないのは、この円全体を、かつての巨大クスの樹冠が厚く覆っていたからだろう。巨大クスは、現在、森神社の小さな祠がある辺りに立っていたと思われる。現存するクスノキたちは、すべてその巨大クスの子供とされているようだ。 ここは、古くより大汝牟遅神社(おおなむちじんじゃ。明治以前は大汝牟遅八幡と称した)の神域である。巨大クスは、大汝牟遅命(おおなむちのみこと=大己貴命)が下向した際、持参した杖を地に挿したところ根付いたとする伝説があるようだ。 案内板には、野口雨情による都々逸調の詩が記されていた。 「伊作八幡千本楠は横へ横へと寝てのびる」 |
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