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↑大杉 ↓幻想の森のスギたち
遠くに見えるのが「幻想の森」 |
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名称 幻想の森の大杉 (げんそうのもりのおおすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 14.8m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 山形県最上郡戸沢村古口土湯
〃 3次メッシュコード 5840−10−04
〃 緯度・経度 北緯38度45分33秒
東経140度02分50秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2008年8月9日
注1)環境省が2000年に実施したフォローアップ調査による
幻想の森は、吉永小百合さんが出演するJR「大人の休日倶楽部」テレビ・コマーシャルで一躍有名になった。
スギといえば真っすぐ直立し、鋭角三角形の回転体のような姿を想像するのが普通だ。事実、人工林のスギたちはみな、ソフトクリームのコーンを逆さにしたような樹形をしている。しかし、これは材木として利用しやすいように、そのような性質を持つものばかりを選んで植林した結果なのである。
スギのなかには、これと異なる性質を持つものがある。アシウスギ(ウラスギ)と呼ばれるタイプがそれで、横枝が大きく発達する。
幻想の森のスギたちもその仲間で、ここでは土湯杉と呼ばれている。ある程度の高さからは、主幹も支幹もみなまっすぐ天を目指すのだが、そこに至るまでは、あっちを向いたり、こっちを向いたり、クネクネと曲がる姿は、まるで別種の樹木のようだ。扁平な断面を持つ幹も多い。一体これがこの世のスギだろうかと、目を疑っても不思議ではない。
森の中には遊歩道が作られている。歩道にはウッドチップが敷かれ、歩きやすい。これはまた、歩道の外には出ないで欲しいとのメッセージでもあるのだろう。
森の中央付近に、一番の大杉が立っている。山之内杉とか神代杉とか呼ばれているようだが、樹名が確定してはいないようだ。幻想大杉と呼ばれることもある。しかし私には、ここでの主役はあくまでも森全体であり、大杉もその一員に過ぎないように思えたので、標記のように名付けてみた。
根元から複数の幹に分かれている。標記の幹囲データはその輪郭を測ったものであろう。幹の1本1本はそれほどの太さではない。しかし、全体がまとまっての迫力は林内No.1である。
今は、幻想の森まで自動車道が続いている。ただし、訪問時現在の道の状態は、乗用車で行けなくもないという程度なので注意。 |
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