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名称 平石の乳イチョウ (ひらいしのちちいちょう) 名称の典拠 天然記念物指定名称 樹種 イチョウ 樹高 30m(注1) 目通り幹囲 7.6m(注1) 推定樹齢 伝承800年(注1) 所在地の地名 高知県土佐郡土佐町地蔵寺(平石) 〃 3次メッシュコード 5033−43−59 〃 緯度・経度 北緯33度42分55.7秒 東経133度29分18.3秒 国指定天然記念物(1928年1月18日指定) 撮影年月日 2010年7月26日 注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による 毘沙門堂の四本杉の横から背後の高台に登る自動車道がある。その道の突き当たりが平石の乳イチョウである。(毘沙門堂のところからイチョウの姿が見える) 国から天然記念物指定を受けるに当たっては、巨木であることもさることながら、乳柱の数が極めて多いことが決め手になったようだ(「多數ノ柱瘤ノ垂下スルニヨリテ著シ」)。「平石のイチョウ」ではなく、「平石の乳イチョウ」と名付けられたことからも、それが想像できる。 1995年に講談社から刊行された「日本の天然記念物」掲載の写真もそれを裏付けているが、その後、めっきり樹勢が衰えてしまったようだ。現況においては全体像も乳柱の様子も、少々寂しい姿だ。 低地側に傾いて立っている。 このような場合、高地側の幹表面や根には引っ張り力が働くことになる。倒壊を防ぐため、傾いている向きの反対側にワイヤが設置されるのは、引っ張り力を、ワイヤに肩代わりさせようというものである。 このイチョウでは、その肝心な高地側の根際に、水平方向の大きな亀裂が走っている。人の手で支えてやらなければ、自力で立ち続けることはもはや困難な状況だ。 倒壊予防の支柱を設置する際、景観などお構いなしに設置されることが多いが、ここではちゃんと考慮されているようだ。左中図をご覧になっておわかりのように、支柱は、イチョウの美観をあまり損ねていない。大イチョウへの愛情が感じられた。 この思いを受け止め、イチョウには少しでも元気に長生きしてもらいたいものだ。 |
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