ページタイトル:白馬寺の衣掛杉 当サイトのシンボルマーク

画像:白馬寺の衣掛杉 名称 白馬寺の衣掛杉 (はくばじのころもかけすぎ)
名称の典拠 なし(立札に「衣掛杉」とあったので)
樹種 スギ
樹高 50m(注1) 実際はこれほど高くない
目通り幹囲 5.8m(注1)
推定樹齢 1000年(注2)
所在地の地名 奈良県吉野郡東吉野村滝野
 〃 3次メッシュコード 5136−50−54
 〃 緯度・経度 北緯34度27分48.9秒
           東経136度03分30.3秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2023年7月28日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
注2)大杉近くの立札による(設置者名不詳。白馬寺が設置?)





 東吉野村と宇陀市の市村界近く、28号(吉野室生寺針線)と31号(榛原菟田野御杖線)の2つの県道が交差する辺り、平野川(ひらのがわ)右岸に曹洞宗天冠山白馬寺がある。
 境内の奥に落差15mほどの滝があって、白馬寺にはこの滝に絡む話が伝えられているようだ。
 案内板に記された縁起から主なところをピックアップすると、この滝に不動明王の霊感を受けた弘法大師が度々参籠して修法礼拝したところ、不動明王の霊光は天にまで届き、宝冠を戴いた天人が白馬に乗って降りてきて、手中の玉石を滝に投じた。すると、その音は今なお聞こえて常に明王を讃え、(弘法大師が?)衣を掛けた杉は『翠岱雅美の色を呈し』た。理源大師もここで修法。その後、時が経て元文3年(1738)、弘宗萬明(ぐしゅうまんみょう)禅師が来錫、天冠山白馬寺と改称、曹洞宗寺院として再出発した。
 これが山号・寺号、及び「投石(なげいし)の滝」の由来ということなのだろう。
 なお、一般的に衣掛杉は「きぬかけすぎ」と読むのが普通だと思うが、この案内板では「ころもかけ」とルビが振ってあったので、標記の樹名はそれに従った。
 衣掛杉が立つのは滝のすぐ近く。
 弘法大師(774〜835)が衣を掛けたとすると1000年でも足りないのだが、村内にあるもっと大きい叶大杉(別名:千年杉)に遠慮したのだろうか。ただし実際の樹齢は多く見積もっても500年を超えることはないように思われる。
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