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叶大杉(別名:千年杉)
相生杉 |
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名称 叶大杉 (かなえおおすぎ)
名称の典拠 現地の樹名板(注1)
樹種 スギ
樹高 45m(注2)
目通り幹囲 6.6m(注2)
推定樹齢 伝承800年(注2)
所在地の地名 奈良県吉野郡東吉野村小(おむら)
〃 3次メッシュコード 5135−47−69
〃 緯度・経度 北緯34度23分24.3秒
東経135度59分11.7秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年6月14日
注1)設置者名・設置年月とも不詳。多分、大杉を所有する丹生川上神社中社が設置したのだろう
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
延喜式神名帳にある丹生川上神社は、降雨を司る神として知られ、寛平9年(897)には従二位の神階を授けられるに至ったが、戦国争乱期に衰微を極め、所在すら不明になってしまった。
世情が安定する江戸時代になって、現下市町長谷に鎮座する神社が、古くからの丹生川上神社だとされ、明治4年(1871)には官幣大社に列した。
しかし、その後、現川上村迫の神社をあてる説、さらに現東吉野村小の神社をあてる説が登場。それぞれを順に下社、上社、中社と定め、合わせて一社として官幣大社とすることにした。そんな歴史があるようだ。(平凡社「奈良県の地名」を参考)
この丹生川上神社中社(にうかわかみじんじゃなかしゃ)は、丹生川ではなく、吉野川の支流の一つ、高見川に面している。そこは、ちょうど高見川、日裏川、四郷川の3つが合流する場所である。
国重文の石灯籠には弘長4年(1264)の銘が刻まれている。古くからの神社であることは間違いなさそうだ。
祭神は罔象女神(みずはのめのかみ)。水を司る神だ。降雨を願う際には黒毛の馬を、止雨を願う際には白毛の馬を奉納する慣わしがあったという。
なかなか立派な神社で、広い境内はよく整備されている。境内に自生するツルマンリョウは、国指定天然記念物。
正面から中に入ると、標記の大杉が見える(上写真)。
案内板に「叶大杉(千年杉)/両手を大杉幹に当て心願、口唱し御神威をお授かり下さい」とあった。
名から想像するに、この大杉には、願いを実現する力が備わっているらしい。降雨の制御ではなく、世界平和と健康な生活を祈ってみたのだが、叶えてくれるだろうか。
なお、「相生杉(あいおいすぎ)」と名付けられた一対の杉も、なかなかのペアである。
「相生」といいながら、何故か、塀で隔てられていたけれども。 |
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