|
|||||
カイノキの葉 |
名称 足利学校のナンバンハゼ (あしかががっこうのなんばんはぜ) 名称の典拠 なし(注1) 樹種 カイノキ 樹高 不明 目通り幹囲 3.0m(注2) 推定樹齢 108年?(注3) 所在地の地名 栃木県足利市昌平町(しょうへいちょう) 〃 3次メッシュコード 5439−33−96 〃 緯度・経度 北緯36度20分09.3秒 東経139度27分10.8秒 栃木県指定天然記念物(1956年6月15日指定) 撮影年月日 2023年9月27日 注2)足利市教育委員会が設置した案内板による(設置年月不詳) 注3)このカイノキの苗木寄贈者白澤保美林学博士は大正4年(1915)3月、中国山東省に出張した際にカイノキの種子を得ている。帰国後すぐに種子を植え、その年のうちに発芽したと仮定すると、計算上はこうなる(撮影時の樹齢) 足利氏の居宅跡にできた鑁阿寺(ばんなじ。本堂は国宝)の南東に隣接するように足利学校跡がある。 今回の栃木県探訪の締めくくりとして、「日本最古の学校」と謳われる足利学校を訪ねた。(見学は有料) 学校の正確な創建時期は不詳だが、関東管領上杉憲実(うえすぎのりざね)が再興した事実があることから、室町時代以前から既に存在していたことは明らか。史跡指定時の詳細解説には『創建年代ニ就キテハ王代ノ國學ノ遺制トモ小野篁ノ營ム所トモ傳フレト確證ナシ室町時代ニ於テハ文教ノ府トシテ海内ニ重キヲ爲シ江戸時代ニ至ルマデ其ノ餘風ヲ止メシモノナリ』とある。上杉氏寄進による中国南宋伝来の書籍は今に伝わり、国宝に指定されている。 カイノキが日本に伝来した経緯については、岡山県備前市の閑谷のカイノキのページに記したので、ここには書かないが、国内最長老のカイノキのうちの1本であることは間違いない。 当地のカイノキは、孔子廟の門である杏壇門(きょうだんもん、注4)の外側に植えられた。本来は孔子廟と関連づけられるべきカイノキなのだが、その立地場所から遺蹟図書館(市指定文化財)のカイノキのように見えてしまうのがちょっと残念である。 足利学校では僧籍を持つ者のみが入学を許され、歴代庠主(しょうしゅ、校長)には高僧が就いたが、教えたのは儒学である。 東京湯島の昌平坂と同様、孔子の生地である昌平(しょうへい)が足利学校所在地の地名であるのも、孔子に対する尊崇の気持ちからなのだろう。 注4)足利学校でいただいたパンフレットによれば、門の名は、孔子が弟子たちを教えた場所に杏の木が植えられていたことに由来するとのこと |
||||