ページタイトル:善通寺南大門の大クス 当サイトのシンボル

画像:善通寺南大門の大クス

画像:善通寺南大門の大クス(全景)

画像:善通寺五重塔
 善通寺五重塔
名称 善通寺南大門の大クス
    (ぜんつうじみなみだいもんのおおくす)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 29m(注1)
目通り幹囲 12.4m(注1)
推定樹齢 伝承1500年(注1)
所在地の地名 香川県善通寺市善通寺町3丁目
 〃 3次メッシュコード 5133−26−62
 〃 緯度・経度 北緯34度13分32.4秒
           東経133度46分35.2秒
香川県指定天然記念物(1971年4月30日指定)
撮影年月日 2013年3月24日指定

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による





 県の天然記念物指定名称は「善通寺境内の大グス」。員数が2株とあるので、このクスノキと五社明神の後ろのクスノキの2本を一つの名称で指定したわけだ。私のサイトでは別々に紹介することにしたので、勝手に標記のように名付けさせてもらった。
 五岳山善通寺(ごがくざんぜんつうじ)は、真言宗善通寺派の総本山。大きな寺である。
 日本史の授業で習ったように、真言宗の開祖は弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)。
 空海は、宝亀5年(774)、当地の郡司佐伯直田公(さえきあたいのたぎみ)の子として生まれた。幼名を真魚(まお)といい、他に抜きんでて聡明な子どもだったという。
 18歳で都に上り、31歳で唐に渡った。唐から帰朝後、父が寄進した4町四方(約400m四方)の土地に空海が建立した寺が善通寺である。(寺号は父の諱(いみな)「善通(よしみち)」から)
 善通寺は大きく東院、西院に分かれ、両院は長さ100m弱の通路で結ばれている。
 東院は空海が創建した善通寺部分で、通称を「伽藍」ともいう。最近、国重文に指定されたばかりの金堂(本堂)や五重塔はこちらにある。
 西院は父佐伯氏の居館跡を寺としたもので、「誕生院」と呼ばれている。御影堂(大師堂)はこちらにある。
 県指定天然記念物の大クスは、2本とも東院。
 標記のクスノキは南大門の西。(南大門は2009年11月19日、国登録有形文化財に登録された。「なんだいもん」と読むのが通例だと思うが、善通寺では「みなみだいもん」と呼ぶようだ)
 クスノキは、少し前の写真に比べ、樹冠がめっきり疎らになった。人間ならば、髪の薄さと健康状態に必ずしも正の相関関係があるわけではないが、樹木の場合は違う。葉の大きさ、密集度は健康のバロメーターの一つだ。年のせいだ、などと暢気にしていられない。
 そういうわけで、クスノキの周りに立入制限区域を設け、「クスノキを元気にするために」という張り紙も出した。撮影には若干不便だが、やむを得ない処置だろう。クスノキに元気になってもらいたいのは、私とて同じだ。
 ところで、善通寺は四国八十八箇所霊場の第75番札所でもある。霊場巡りのお遍路さんにとっても、お大師さまの生誕地である善通寺は、特別な意味を持つことだろう。
 このクスノキに、弘法大師を重ね見るお遍路さんも多いのではなかろうか。
 
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