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名称 吉野山口神社のスギ
(よしのやまぐちじんじゃのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 5.5m(注1)
推定樹齢 100〜199年(注1)
所在地の地名 奈良県吉野郡吉野町山口
〃 3次メッシュコード 5135−47−91
〃 緯度・経度 北緯34度24分51.4秒
東経135度53分28.3秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2023年5月18日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
津風呂(つぶろ)ダムが造った津風呂湖の北岸に吉野運動公園があり、北端の野球場から北西250mほどのところに吉野山口神社と高鉾(たかほこ)神社が境内を共にして鎮座する。いずれも延喜式内社に比定される古くからの神社だ。
社号柱にも案内板にも、両神社が並記されている。左図のスギはどちらに属すことになるのだろうか。
案内板によると、高鉾神社の祭神は高皇産霊神(たかみむすびのかみ)。はじめは北に聳える竜門岳(りゅうもんがたけ、904m)の山頂にあったが、約500年前に『ここ吉野山口神社の境内に』遷座したという。ならば、ここはもとから吉野山口神社の境内だったわけだ。それで、標記のように名付けさせてもらった。
同じく案内板によると、吉野山口神社の祭神は大山祇神(おおやまつみのかみ)。その名の通り、山の神であるが、ほかに、ここでは『降雨止雨を司る神として信仰されている』ともある。
思えば、静岡県清水町の柿田川(かきたがわ、国指定天然記念物)のように特殊な川を除き、ほぼ全ての河川はその源を辿ると山に行き着く。田畑を潤す河川水を産み出しているのは山なのだ。一方で、山の神がご機嫌を損ねると、大水になる。今のような砂防技術の無かった時代は、洪水と山崩れが同時に起きることもしばしばだっただろうから、洪水を山の神の怒りと考えても不思議は無いように思われる。
ともあれ、奈良県山間部には、水神信仰が本当に多い。
前置きが長くなった。
吉野山口神社境内は結構な巨木の森である。巨木の殆どはスギだが、それ以外の樹種もある。ただし、目を見張るほど大きい個体はなく、大半は幹囲5m未満だが。
そのなかで一番大きいのが左図のスギだろうか。神木のスギを差し置いて、こちらの方が大きい。
拝殿に至る前、向かって左。トイレの近くに立っている。 |
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