ページタイトル:吉野のすだのきさん 当サイトのシンボル

画像:吉野のすだのきさん


画像:「吉野のすだのきさん」の前の道路
名称 吉野のすだのきさん (よしののすだのきさん)
名称の典拠 「ひむか巨樹マップ」(注1)
樹種 スダジイ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 8.0m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 宮崎県延岡市吉野町
 〃 3次メッシュコード 4831−64−79
 〃 緯度・経度 北緯32度33分53.0秒
           東経131度36分42.2秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2012年7月31日

注1)宮崎県林務部の企画編集により、鉱脈社から刊行
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 国道10号若あゆ大橋の一つ上流側に架かるのが岩熊大橋。その北詰から、五ヶ瀬川左岸沿いに遡る道がある。(九州保健福祉大学の南方を通る) 途中、山が迫り出してきて、道が極端に狭くなる区間がある。そこでは、左下図のように、山側の森が道路上に覆い被さってくる。
 「すだのきさん」と、住民が敬意を持って呼ぶスダジイは、その樹林内の1本である。距離的には、岩熊大橋と岩熊井堰のちょうど中間あたりだろうか。
 道路のすぐ脇にあるようなので、どうせすぐに分かるだろう、と高をくくっていたところ、知らずに通り過ぎてしまった。木々が葉を落とす冬場ならいざ知らず、青々と葉を茂らす夏には、手前の灌木が「すだのきさん」の影を隠し、しっかり見ないとわからないのである。もちろん来訪者用の駐車場などないし、私の訪問時には案内表示の類もなかった。
 上図は、蜘蛛の巣を払いつつ、樹林内に入って、背後から撮った写真である。道路からは根元の様子が見えず、果たして1本の木なのかどうか訝しく思っていたのだが、間違いなく1本の木であった。
 立ち上がってすぐ、4幹に分かれている。そして大半は、大きく道路側に傾いている。陽光を求めてのことだろう。よく整えられた境内や庭園に収まっている樹木とは違い、いかにも奔放で野生的な姿だ。
 いつの頃からか、信仰対象とされるようになったようだ。この厳つい姿とは対照的に、近くにある稲荷神社の祭礼日には、竹筒に甘酒を入れ、「すだのきさん」に供えるのだそうである。
 ひげ面の大男が甘酒をうまそうに飲む様子を想像して、つい顔の筋肉が緩んでしまった。
 
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