|
|
|
名称 薬師堂の姥杉 (やくしどうのうばすぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 34m(注2)
目通り幹囲 10.0m(注2)
推定樹齢 1200年以上(注3)
所在地の地名 宮城県栗原市築館薬師台(注4)
〃 3次メッシュコード 5841−00−71
〃 緯度・経度 北緯38度43分51秒
東経141度01分06秒
宮城県指定天然記念物(1955年3月25日指定)
撮影年月日 2006年8月4日
注1)築館町教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)上記案内板による
注4)2005年4月1日、栗原郡内10町村が合併して栗原市誕生。旧行政区は栗原郡築館町
築館市街地の西、小山の上に曹洞宗医王山雙林寺がある。天正6年(1578)繁松林茂の開山と伝えている。
開山の名は繁松だが、ここは通称「杉薬師」と呼ばれ、大杉に因む縁起を伝えている。
かつてここには医導山興福寺と号する天台宗寺院があった。孝謙天皇(在位749〜64)が病いに罹り、原因を占うと、東奥の地にある大杉の精が病いを引き起こしていると出た。早速、使者を遣わしたら、この地に空高く聳える大杉があった。これを伐らせたところ、たちまちのうちに平癒した。そこで、大杉の跡に一宇を建て、のち伝教大師に薬師像を刻ませて安置したという。(平凡社「宮城県の地名」による)
これが杉薬師の由来だとすると、「杉薬師」のスギは、この大杉を指すのではないわけだ。ちょっと予想外だった。
とまれ、現存する大杉は、中写真のように、町並みからもよく見える。築館町民なら知らぬ者のない大杉であろう。
昭和44年(1969)に落雷に遭い、平成6年(1994)には火災に類焼した。最近の試練だけでもこれである。白骨化した幹は耐えてきた艱難の証しであろう。
でも、生き残った部分は元気そうだ。緑の濃い葉をびっしりつけている。
近年、樹勢回復措置がとられたようだ。それが功を奏したのだろうか。 |
|