ページタイトル:蘭木石動社のスギ ロゴ:人里の巨木たち

画像:蘭木石動社のスギ(幹と並ぶ) 名称 蘭木石動社のスギ
    (うとぎいするぎしゃのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 5.0m(注2)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 新潟県小千谷市南荷頃(みなみにごろ)蘭木(うとぎ)
 〃 3次メッシュコード 5538−76−79
 〃 緯度・経度 北緯37度18分47.9秒
           東経138度51分37.5秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2014年10月8日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注2)地表面から1.3mの高さにおける幹囲を実測





 この付近には小さな池が実に多い。(ほとんどの場合、道路から見えるのは堰堤のみで、水面が見えることは少ないので、お気づきにならないことが多いかも知れない)
 その様子は、国土地理院の2万5千分の一地形図でご覧になると一目瞭然。同時に、谷や盆地に分布が限られることも見て取れる。これらは、稲作に必要な水を確保するための人工の池である。
 水田に水は不可欠。そのため、水田は、ある程度の流量がある川筋に作られるのが普通だ。それがここでは、天水に頼るほかない高地に水田を開こうというのだ。溜池は先人の苦労の跡なのである。(※)
 薬師山(308m)と雨乞山(389m)に挟まれた蘭木(うとぎ)の地も例に漏れない。
 集落内に石動社があり、石段の上、向かって右にスギ、左にケヤキが立っている。(スギとケヤキの組み合わせは、旧栃尾市半蔵金の守門・諏訪神社でも見られた。左右はここと逆だが、両者の組み合わせになにか意味があるのだろうか?)
 地際の様子から、スギの回りは、少し土盛りされたように見える。
 旧環境庁の1988年調査値では幹囲487cm。私の実測値は502cm。26年間で15cmしか幹囲が増えていないのは、もしかしてそれが関係しているのかも知れない。

※実は、この部分の記述は誤りであった。農業用水の溜池もあることはあるが、数が少なく、殆どは養鯉池だとのこと。小千谷から山古志にかけて、錦鯉の大産地であることを失念していた。(2015.10.31追記。ご指摘下さった「新潟の大杉と天然杉」のOさんに感謝)
ボタン:新潟県(中越)の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る