ページタイトル:薄葉温泉神社のスギ 当サイトのシンボルマーク

画像:薄葉温泉神社のスギ 名称 薄葉温泉神社のスギ
    (うすばおんせんじんじゃのすぎ)
名称の典拠 「与一の里おおたわら名木」案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 23m(注2)
目通り幹囲 5.4m(注3)
推定樹齢 450年(注2)
所在地の地名 栃木県大田原市薄葉
 〃 3次メッシュコード 5539−17−97
 〃 緯度・経度 北緯36度50分03.6秒
           東経139度57分38.4秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2023年9月24日

注1)1991年に大田原市が設置
注2)上記案内板による
注3)地表面から1.3m上方で幹囲を実測





 大田原市西部、JR東北本線野崎(のざき)駅の南方約1km。箒川(ほうきがわ)左岸の水田内に温泉神社が鎮座する。主祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)の2柱。ほかに配神として誉田別命(ほむたわけのみこと)も祀る。
 この辺りには温泉神社が多い。
 それほどあちこちに温泉が湧くわけでもなさそうだが、何故なのだろうと、かねてから疑問に思っていた。(ここ薄葉にも温泉はない)
 神社について書かれた立派な石碑を読んで、その理由が分かった。
 時は文治元年(1185)、源平合戦の時代。屋島の戦さで、波に揺れる小舟の扇の的を見事射貫いたのが那須与一宗隆(なすのよいちむねたか)である。本当にそんな事があったのかどうかは知らないが。「平家物語」では有名な一場面だ。
 その与一が出陣前に戦功を祈願したのが那須温泉神社だった(当時は温泉神社でなく泉神社と称したらしい)。帰郷後、与一は那須郡の総領となり、郡内各地に温泉神社の勧請ブームが起きた…と、そのようなことらしい。温泉が出るか出ないかとはもともと無関係だったのだ。
 さて大杉だが、二の鳥居の先、社殿に向かって左側に立っている。
 ほかにも幹囲4m超えのスギがあるのだが、貫禄が違う。いかにも社叢の頭領といった感じ。神木とされているようだ。
 昔、これよりも遥かに大きいスギが本殿後方に立っていたらしい。幹の周囲13mもあったというから、特大のスギだったようだが、今は痕跡を探すのも困難である。
 ほかに、別の大杉の切株も保存されている。
 現存する大杉についても、きっと氏子さんたちから大切にされているのだろうと思われる。
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