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名称 南雲家のシダレザクラ
(なぐもけのしだれざくら)
名称の典拠 「新潟県の大桜」(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 不明
目通り幹囲 4.2m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 新潟県十日町市浦田西之前(注3)
〃 3次メッシュコード 5538−44−94
〃 緯度・経度 北緯37度05分07.0秒
東経138度33分26.4秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2022年4月28日
注1)塩浦林也・正子編著、2017年1月15日刊行(非売品)
注2)「新潟県の大桜」による
注3)2005年4月1日、十日町市に合併。旧行政区は東頸城郡松之山町
旧松之山町は雪深い山里である。特にこの冬は豪雪だった。もうすぐ5月になろうというのに、この辺りではまだ田圃に雪が残っている。
そんな年でも桜は春を忘れない。雨や曇りが続いた後、晴天を待って訪ねたら、もう落花盛んというところ。花色も褪せがちであった。
上記「新潟県の大桜」の刊行前、著者の塩浦林也さんは2008年に地元紙新潟日報にこの桜についての一文を寄せておられる。
それには南雲家のご当主からの話として、かつてこの桜にはモモンガが棲み、アカショウビンの巣穴もあったこと、さらには幹に空いた穴についての言い伝えなどが記されている。同時に、向かいの家に嫁がれたお姉様からお聞きになった話も。
私が訪ねた時、南雲家にはどなたもおられなかったが、そのお姉様がちょうどお庭で休んでおられて、お会いすることができた。話し好きな穏やかな方であった。私より少しご年配だろうか。
そのお姉様のお話によると、自分が幼い頃の桜は背が高く、太い幹が3本あって今よりずっと大きかった。その三つ又になった場所まで登って遊んだこともあった。枝は長く伸びて、先端が下の道路まで達しそうな勢いだった。また、自分の母が南雲家に嫁いで来たとき、祖母(お姑さん)から「見物客が多く来るのでいつも桜の周囲をきれいにしておきなさい」と言われたと、しばしば語り聞かされた。
そんなことを教えて下さった。(上記「新潟日報」の記事でも同じ内容が紹介されていた。残念ながらご当主はもう亡くなられたそうである)
ずっと大切にされてきた桜なのである。
私が知る限りでは、新潟県内で最大の(最も太い)シダレザクラである。 |
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