ページタイトル:馬頭観音の大樅 ロゴ:人里の巨木たち

画像:馬頭観音の大樅(幹と並ぶ) 名称 馬頭観音の大樅 (ばとうかんのんのおおもみ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 モミ
樹高 35m(注2)
目通り幹囲 5.0m(注3)
推定樹齢 伝300年(注4)
所在地の地名 新潟県胎内市下赤谷(注5)
 〃 3次メッシュコード 5739−03−66
 〃 緯度・経度 北緯38度03分29秒
           東経139度27分16秒
胎内市指定天然記念物(1978年11月6日指定)
撮影年月日 2016年5月19日

注1)旧黒川村教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)高地側の地表面から1.3mの高さで幹囲を実測
注4)正徳3年(1713)の馬頭観音堂建立に際して植樹されたと伝えられている
注5)2005年9月1日、1町1村が合併して胎内市誕生。旧行政区は北蒲原郡黒川村





 鳥坂神社は、道の駅「胎内」から、胎内川(たいないがわ)左岸沿いの道を、南に600mほど進んだところ。
 鳥坂神社の名前は、背後に聳える鳥坂山(とっさかやま、438m)からもらったと思うのだが、神社の方は「とりさかじんじゃ」と読むらしい。(新潟県神社庁のウェブサイトによる)
 鳥坂山から西に尾根伝いの白鳥山(しらとりやま、298m)には、城氏が築いた鳥坂城(鶏冠城)があった。この鳥坂神社も、その城氏がここに馬頭観音を安置したことに始まるとされている。
 城氏滅亡後、荒廃。のち村民が胎内川の淵から観音像を発見し、観音堂も再出発したらしい。(平凡社「新潟県の地名」による)
 明治の廃仏毀釈で、馬頭観音は鳥坂神社と名を変えたが、天然記念物としては、このモミが芽生えた頃の名前をつけてもらったわけだ。
 参道の石段を上りきった左手に、左図のモミが立つ。
 モミは、スギ以上にどれも同じような姿に見えるもので、これもその例に漏れない。いかにもモミらしいモミだ。
 旧環境庁の1988年度調査値では、幹囲470cm。
 それから28年を経て、実際に測定してみたところ、ちょうど500cmの値を得た。
 今も順調に大きくなっているようだ。
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