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名称 大梅寺のヒヨクヒバ (たいばいじのひよくひば)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 サワラ
樹高 22m(注2)
目通り幹囲 4.5m(注2)
推定樹齢 350年(注3)
所在地の地名 宮城県仙台市青葉区茂庭(もにわ)字綱木裏山
〃 3次メッシュコード 5740−36−04
〃 緯度・経度 北緯38度15分29.1秒
東経140度48分30.0秒
仙台市指定天然記念物(1977年3月1日指定)
撮影年月日 2024年6月12日
注1)2021年3月に仙台市教育委員会が設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)標柱側面に記された説明による
ヒヨクヒバ(比翼檜葉)はサワラの園芸変種。幹が多幹化し、枝垂れる傾向を持つ。ときどき寺社や江戸時代の有力者の屋敷等で巨木を見かける。
左図のヒヨクヒバが立つのは臨済宗妙心寺派瑞雲霊亀山祥巌大梅寺。略して大梅寺と呼ばれることが多い。
大梅寺は、松島瑞巌寺を再興した雲居希膺(うんごきよう、1582〜1659、大悲円満国師)が当地の白鹿堂跡に庵を結び、終焉の地と定めた寺である(案内板より)。老境に相応しく、山懐の静かな環境にあったのだろう。
時代が変わり、仙台市はどんどん大きくなって、人口百万人を超えた。東北地方唯一のミリオン・シティである。
蕃山(ばんざん、356m)東麓の大梅寺周辺にも開発の手が及び、境内の西には新興住宅団地が、東方500mほどの所には東北自動車道「仙台宮城」インターチェンジができた。
その一方で、寺域に足を一歩踏み入れると、見渡す限り木々に覆われ、参道沿いには、なんと「熊出没注意」の警告も。参道終点では金網扉を開けて境内に入らねばならない。
今や大梅寺は人工と自然の境界線上にあると言ってよさそうだ。
雲居師と私達との間には400年ほどの時間差しかないのだが…。時の流れの加速度に驚くばかりである。 |
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