ページタイトル:諏訪峠のブナ 当サイトのシンボルマーク

画像:諏訪峠のブナ(幹と並ぶ) 名称 諏訪峠のブナ (すわとうげのぶな)
名称の典拠 なし
樹種 ブナ
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 5.1m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 新潟県東蒲原郡阿賀町京ノ瀬(注2)
 〃 3次メッシュコード 5639−43−54
 〃 緯度・経度 北緯37度43分07.2秒
           東経139度26分00.1秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2021年9月19日

注1)「新潟の大杉と天然杉」による
注2)2005年4月1日、郡内4町村が合併して阿賀町誕生。旧行政区は津川町





 現在、阿賀町と新潟市は阿賀野川沿いの国道49号で結ばれているが、かつての会津街道はここを通らず、山越えをして、新潟でなく新発田(しばた)と結んでいた。阿賀野川の河岸が険しく、特に荒倉山南麓の本尊岩(ほんぞんいわ)の難所に道を通すことが困難だったからである。
 その会津街道の峠が諏訪峠だ。地理院地図の標高データによれば520mほどの高さしかないのだが、それでも峠越えは難儀だったらしく、十返舎一九(じっぺんしゃいっく。1765〜1831)は「金草鞋」(かねのわらじ)に「このとうげほどたかくなんぎなるはなし、あついじぶんでもとうげはさむし」と書いているという。(平凡社「新潟県の地名」から孫引き)
 「新潟県の地名」は、こんな伝説も紹介している。この峠の名はもと犬吠峠(いぬぼえとうげ)だったが、応永9年(1402)の蘆名・新宮両氏の戦さの際、諏訪明神が現れて蘆名氏の勝利を告げた。それで蘆名氏は諏訪神社を勧請し、峠の名も諏訪峠に改めたという。
 現在、この峠を高圧送電線が通り、ほかに電波塔も数基ある。これらの管理のためと思うが、峠まで自動車通行可能な道が続いている。一般車の通行を禁じているわけでもなさそうなので、私もありがたく通らせていただいたが、あまりお勧めできる道ではない。道路の状態を云々するより前に、とにかく2kmほどの区間で車のすれちがい可能な場所が殆どないのである。対向車に出合った時点で即アウト。どちらかが延々とバックしなければならない。(幸い、行きも帰りも対向車に出合わなかった)
 今は訪ねる人も稀となったかつての諏訪神社境内(と思う)に左図のブナが立つ。
 2本の合体木のように思うが、一体感がある。なかなか立派なブナである。
 近くに立つ二番手のブナも大きい。
 車の運転が不安なら、麓の柳新田から歩くこともできる。(柳新田から諏訪峠までは徒歩1時間くらいと思う)
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