ページタイトル:惣田のヒノキ 当サイトのシンボル

画像:惣田のヒノキ(幹と並ぶ)


画像:惣田のヒノキ(全景)
名称 惣田のヒノキ (そうだのひのき)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 ヒノキ
樹高 30m(注2)
目通り幹囲 5.5m(注2)
推定樹齢 300年(注3)
所在地の地名 愛知県豊田市惣田町モロヤケ入(注4)
 〃 3次メッシュコード 5237−63−11
 〃 緯度・経度 北緯35度10分49.9秒
           東経137度23分20.6秒
豊田市指定天然記念物(1984年7月1日指定)
撮影年月日 2012年12月8日

注1)天然記念物指定名称は単に「ひのき」。それでは他と区別できないので、私のサイトでは、所在地の地名を冠して呼ばせてもらうことにした
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)豊田市公式ホームページによる
注4)2005年4月1日、豊田市に合併。旧行政区は東加茂郡旭町





 市天然記念物のイチョウ(4.2m)と大杉(6.3m)がある津島神社から南西に向かって谷奥に進む途中、右手の山中に、この大ヒノキが潜んでいる。
 山中と言っても、道路のすぐ近くなのだが、木々に隠れて車窓からは姿が見えず、訪問時現在、案内板の類も全くなくて、場所がわからない。教えていただくべく、区長さんのお宅を訪ねた。(奥様が丁寧に教えて下さった。この場を借りて、改めて感謝申し上げたい)
 幸い、最近、細い山道が作られたようで、その道さえ見つければ、あとは道なりに進むだけだという。
 そいつは有り難い。実は、中根洋治著「愛知の巨木」には、「猪でも登れないような急斜面の上」にあると記されているので、それなりの覚悟はしていたのである。
 谷奥に向かって右手。コンクリートでできた方形の水溜の横を、鉄柵に沿って右に進む。その近くには、道路脇に駐車スペースもある。
 右手の小尾根の先端を巻くように、幅30センチほどの細い道が斜めに続く(谷に向かう道もあるが、その道ではない)。この道が、最近作られたというのだろう。確かにここを直登するのは厳しそうだ。
 尾根に出ると、道はそのまま尾根道となる。その尾根の途中に、このヒノキが立っている。歩く距離は100mほどだろうか。
 素晴らしいヒノキだ。まわりの木々は、ヒノキに敬意を表して、広い空間を譲っている。
 上から下までびっしりと枝が出ているが、下方の枝の大半は既に枯れている。枯れ枝のまま突き出ているのだ。この手つかずの姿が、ある種の景色をヒノキに与えているように思われる。
 周りを囲む人工林のヒノキたちと同種とは思えないほどの、異形の巨木である。注連縄も祠も無いが、山の神同様、畏敬の念を持って接せられてきたのではなかろうか。
 是非ともこの姿のまま、後世に伝えて欲しいものである。
 
ボタン:愛知県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る