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名称 如意笠の松 (にょいがさのまつ) 名称の典拠 仙台市保存樹木指定標識(注1) 樹種 アカマツ 樹高 12m(注2) 目通り幹囲 3.4m(注2) 推定樹齢 350年(注3) 所在地の地名 宮城県仙台市青葉区新坂町(にいざかまち) 〃 3次メッシュコード 5740−36−38 〃 緯度・経度 北緯38度16分41.4秒 東経140度51分26.1秒 天然記念物指定 なし 撮影年月日 2024年6月9日 注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による 注3)上記の保存樹木指定標識による 如意は「意の如く」、つまり「思うままに」といった意味。 「西遊記」に登場するサル孫悟空(そんごくう)が用いる如意棒は、思うままに長さを変えることができ、小さくして耳の穴に収めることもできれば、天界から地獄まで伸ばすこともできる。 ただし「如意笠の松」の如意は、実際に存在する仏具の如意に基づく命名である。 如意の原型は「孫の手」。手が届きにくい背中でも思うままに掻くことができることから「如意」の名前がつけられたようだ。のち装飾が加えられて仏具の一種となった。見えない部分にも届く「孫の手」を仏・菩薩の思いやりの象徴としてとらえたのだろうということである。(曹洞宗近畿管区教化センターのウェブサイトを参考) 「孫の手」の形を思い出して欲しい。長い直線部分の先が90度ほどに曲がって、背中を掻きやすくなっている。この松の姿もそれに似ているのである。 単幹で立ち上がったのち、一方に偏って曲がり、そこで枝葉を広げている。まるで仏具「如意」のような笠をかぶった松というのが命名の由来と思われる。 このような形ではカーブを描く部分の外側に大きな張力が加わる。それを緩和するため、支柱を立てて頂部の重さを支えると同時に、骨折したときの副木のように金属棒を幹に添わせ、大きな力が加わるのを防いでいる。 とても大切にされているのだ。 おかげで、保存樹木指定から約半世紀を経た今日でも、樹勢は良好に見える。 「如意笠の松」が立つのは、浄土宗功徳山成就院荘厳寺(しょうごんじ、寺号柱は莊嚴寺。公式ウェブサイトあり)。市街地のお寺だが、参拝者用駐車場があって嬉しい。 |
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