ページタイトル:稲荷神社の大杉 ロゴ:人里の巨木たち

画像:稲荷神社の大杉 名称 稲荷神社の大杉 (いなりじんじゃのおおすぎ)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 5.7m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 新潟県佐渡市下黒山(注2)
 〃 3次メッシュコード 5638−62−87
 〃 緯度・経度 北緯37度54分12.4秒
           東経138度20分32.7秒
佐渡市指定天然記念物(2004年3月1日指定) 
撮影年月日 2014年10月20日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注2)2004年3月1日、佐渡島内の全市町村が合併して佐渡市誕生。旧行政区は佐渡郡真野町





 佐渡金山(きんざん)というと、「道遊(どうゆう)の割戸」で知られる相川金銀山が有名だが、旧真野町西三川(にしみかわ)にも金銀が産出した。
 古く、平安時代から砂金採取が行われていたようで、江戸時代に入ってからはより大々的に採掘され、明治5年(1872)に閉山されるまで、採掘は続いた。今も「金山」という名の集落があり、地形図には「金山川」「砂金山」の名も見える。また、平成23年(2011)9月21日には、「佐渡西三川の砂金山由来の農山村景観」が国の重要文化的景観に選定された。
 重要文化的景観の一部である笹川集落から、県道432号(静平西三川線)を2kmほど遡ったところが下黒山である。砂金採取の熱気とは無縁な、静かな山村に見えたのだが、当時はどうだったのだろうか?
 その下黒山の稲荷神社に、一対の大杉が立っている。
 参道の両脇、いわゆる「門杉」のように立つのだが、植林用のスギとは異なる遺伝子を持つようだ。野性的な力強い姿をしている。近くに自生する杉苗を採取して植えたのかもしれない。
 大きさはやや物足りないものの、樹姿には満足。
 ところで、今は神社まで車で通行可能だが、時間も十分にあったので、県道に開く旧表参道を歩いてみた。旧参道の長さは約200m。(県道脇に「稲荷神社の大杉」と記した標柱あり)
 徒歩でのアプローチでは、車のドアのすぐ外にスギが立つのとはまた違った感じがするものである。
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