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狭野神社参道
参道の切株(最大木というわけではない) |
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名称 狭野神社のスギ (さのじんじゃのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 6m(注1)
推定樹齢 伝400年以上(注2)
所在地の地名 宮崎県西諸県郡高原町蒲牟田
〃 3次メッシュコード 4730−67−87
〃 緯度・経度 北緯31度54分29.6秒
東経130度58分11.1秒(注3)
国指定天然記念物(「狭野のスギ並木」として1924年12月9日指定)
撮影年月日 2012年8月5日
注1)まったくの目分量
注2)慶長4年(1599)に植えられたと伝えられている
注3)これは左上図の個体の位置
狭野神社の杉並木は、慶長4年(1599)、薩摩藩主島津義弘が朝鮮出兵の戦勝記念に植えさせたと伝えられている。(実際には秀吉軍の「勝利」と言えないようなものだったが)
植栽を指揮したのは義弘の重臣新納忠元(にいろただもと)。知勇を兼ね備えた名将だったらしい。それに狭野神社別当神徳院の住職宥淳(ゆうじゅん)。以来、400年と少し経た。
全部で800本ほど植えたらしい。天然記念物指定当時の大正13年でも、「幹ノ目通周圍一丈(3m)以上ノモノ百六十六本」を数えた。「天を圧するばかりの巨杉が立ち並び、日本一の折り紙つきで指定された」(講談社「日本の天然記念物」より)という。さぞかし壮観だったであろう。
1988年の旧環境庁調査時の報告では、樹高40m、幹囲9.2mの巨杉を筆頭に、3m以上のものは38本(これにはスギ以外の樹種も混じる)。ずいぶん減ってしまった。
その巨杉も今は無い。自然死というより、台風等による強風で倒れてしまったらしい。
はじめに植えられて以来、ことあるごとに補植されてきたらしく、スギ並木自体は今も残っている。しかし、現在では、最大でも、目通りは6m前後でなかろうか。もはや「日本一」と呼べる状態ではなさそうだ。残念なことである。
ところで、写真のスギは、拝殿前の広場に立っており、いわゆる参道並木の一員ではない。同時期に植えられたと思われるスギについては、並木以外についても、国の天然記念物指定に含まれているだろうと考えたのだが、果たして本当にそうなのかについては、確認できなかった。 |
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