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名称 大久保のキハダ (おおくぼのきはだ)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 キハダ
樹高 20m(注1)
目通り幹囲 4.4m(注1)
推定樹齢 200年(注1)
所在地の地名 秋田県雄勝郡羽後町大久保字家妻(やづま)
〃 3次メッシュコード 5840−63−55
〃 緯度・経度 北緯39度12分42.4秒
東経140度26分15.3秒
羽後町指定天然記念物(2002年8月2日指定)
撮影年月日 2019年5月9日
注1)天然記念物指定書に記されている数値
雄物川(おものがわ)に支流の皆瀬川(みなせがわ)が合流する地点のすぐ下流に今泉橋(いまいずみばし)が架かる。大久保集落は、今泉橋から雄物川左岸を1.9kmほど遡ったところ。
そこに素晴らしいキハダがあるというので、一軒のお宅を訪ねた。
ちょうどご主人が庭に出ておられ、撮影許可をお願いすると、とても歓迎して下さった。大雑把に数えれば、私と同年代くらいの方だろうか。(私は古稀)
家人ならではの説明はもとより、家の中から色々な資料を取り出して見せて下さったりと、その親切なお人柄に頭が下がりっぱなしだった。(大感謝)
伺ったお話の中から3つ紹介して、このキハダの説明としよう。
その一。家はここに移住してから、自分で7代目。村が出来た頃の構成世帯はごく数少なかったと思われる。西の家、東の家、北の家などの屋号を持つ家があることがその根拠だ。このキハダは、その村ができる前から立っていたと聞いている。
その二。祖母から聞いた話。戦時中、船を造るからキハダを売ってくれという話があった。祖母は二つ返事で応えてしまったが、その直後から腹は痛くなるし、頭も痛くなるし、大変な目に遭った。それで話は断った。そして、以後、この木は伐ったり売ったりしてはならぬと言い伝えられている。
その三。自分が幼なかった頃の話。根元に頭がすっぽり入るくらいの穴が開いていた。中にはフクロウが住んでいて、夜になるとホウホウと鳴く声が聞こえた。悪さをしたりすると、父母からその穴の中に入れると脅かされて、子供心にずいぶん恐かったものだ。その穴がどんどん小さくなって、今は子供の頭は入らない。(今はお臍のような形で残っている) |
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