ページタイトル:室生寺の天神杉 当サイトのシンボルマーク

画像:室生寺の天神杉 名称 室生寺の天神杉 (むろうじのてんじんすぎ)
名称の典拠 このスギの固有名が「天神杉」なので
樹種 スギ
樹高 60m(注1)
目通り幹囲 8.5m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 奈良県宇陀市室生
 〃 3次メッシュコード 5136−60−43
 〃 緯度・経度 北緯34度32分15.2秒
           東経136度02分29.7秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2023年5月16日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による。同データベースでは境内中で最大個体の幹囲を910cmとしているが、これは2本の株立ちだとある。天神杉は確かに上部で2幹に分かれてはいるが、このような形状を「2本の株立ち」とは言わない。それで、単幹で最大の個体のデータを載せた。ただしこれは1988年報告値なので、今はもう9mを超えていてもおかしくないかも知れない





 天神杉に会うため、室生寺を訪ねた。「女人高野(にょにんこうや)」として知られる真言宗室生寺派本山、宀一山(べんいちさん)室生寺である。
 有名なお寺なので、敢えて詳細に説明するまでもないだろう。
 国指定文化財だけでも19件(うち7件は国宝)。文化財の宝庫であるだけでなく、実は巨木の宝庫でもある。
 上記「日本の巨樹・巨木林」(1988年調査)には、幹囲5m以上のスギだけでも35本列挙されている(巨木総数141本)。右を見ても左を見ても巨木だらけという状況だったことは明らかだ。
 残念なことに、その後、平成10年(1998)9月22日に台風7号が紀伊半島を襲い、室生寺も大損害を被った。樹高50mの大杉が国宝の五重塔に向かって倒れ、屋根を大きく損傷した。テレビで見た五重塔の無残な姿は、今も記憶に新しい。
 台風前の寺叢の様子を知らないので何とも言えないが、ほかにも倒れた杉が多くあったと思われる。しかし、現在に於いてもまだ巨木の森であり続けている。
 寺叢の頭領が左図の天神杉である。傍らに立つと圧倒されるような大きさだ。背も高い。
 ただし、一般的な参拝路から少し離れたところに立っているため、室生寺に参詣しても、このスギを目にすることのない方も多いのではないだろうか。
 もったいないことだ。
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