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中央右の大きな樹冠がトチノキ |
名称 森のとちの木 (もりのとちのき) 名称の典拠 現地の樹名板(注1) 樹種 トチノキ 樹高 20m(注2) 目通り幹囲 6.6m(注2) 推定樹齢 伝承800年(注2) 所在地の地名 岩手県紫波郡矢巾町白沢 〃 3次メッシュコード 5941−31−11 〃 緯度・経度 北緯39度35分57.8秒 東経141度08分18.2秒 矢巾町指定天然記念物(1979年9月14日指定) 撮影年月日 2008年8月6日 矢巾町役場の南南西800mほど、森集落の旧家のお屋敷内に町天然記念物のトチノキがある。近くまで達したら、屋根を越えて大きな樹冠が見えた。 トチノキはお屋敷の奥の方にある。撮影の許可をお願いしたところ、朗らかそうなお嬢さん(それとも若奥さん?)から快諾を得た。 2つの土蔵に囲まれるような位置に、少し窮屈そうにトチノキが立っている。 単幹で6.6mは、トップクラスに近い大きさだ。高さもまずまず。樹勢も申し分ない。すばらしいトチノキである。ずっと大切にされてきたものと思われる。 これだけの大木ともなれば、あちらこちらに傷みがあるのは致し方ない。老齢の勲章とでも言うべきだろう。 トチノキを仰ぐ下図の場所は、歌集『山峡(やまかい)』を遺した歌人西塔幸子(さいとうこうこ)の生誕地である。 浅学にして、私は幸子の名も歌集名も知らなかったが、幸子を慕う有志が建てた記念碑があった。それには「淋しい私の生涯にいささかでもうるおいを与えてくれる歌が、ありがたいのです」と刻まれていた。35歳で生涯を閉じた薄倖の人だったらしい。 幸子は、満3歳になる前に、父の転勤でこの地を去った。このトチノキを覚えていただろうか。 (彼女の終焉の地には大ケヤキがある) |
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