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名称 下ヶ橋の三ツ股カヤ (さげはしのみつまたかや) 名称の典拠 「とちぎの文化財」(注1) 樹種 カヤ 樹高 19m(注2) 目通り幹囲 5.2m(注2) 推定樹齢 500余年(注3) 所在地の地名 栃木県宇都宮市下ヶ橋町(東下ヶ橋)(注4) 〃 3次メッシュコード 5439−77−75 〃 緯度・経度 北緯36度38分57.6秒 東経139度56分36.4秒 栃木県指定天然記念物(1971年5月14日指定) 撮影年月日 2007年4月29日 注1)栃木県教育委員会の公式ホームページ内のサイト 注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による 注3)「とちぎの文化財」による 注4)2007年3月31日、宇都宮市に合併。旧行政区は河内郡河内町 訪れたとき、ちょうどご主人が門前に出ておられた。来意を告げ、中に入って写真を撮らせていただきたい旨を願ったところ、「どうぞ遠慮無く、どこからでも撮って下さい」と迎え入れて下さった。 普請なさったばかりとのことで、真新しい建物をぐるっと回ると、裏庭にあたるところに、天然記念物のカヤが立っていた。周囲には古い井戸枠やら、用水跡やらが見える。古くからのお宅なのだ。 撮影している間に、ご主人が1枚の紙片を持ってこられた。 「五十里(いかり)洪水と三又かや」と題されたその紙片には、享保8年(1723)8月10日、申中刻(さるのなかのこく、現在の午後5時頃)に五十里湖が決壊、一帯は大洪水に見舞われたこと。老人や女子供を救うため、最後まで残った男達が逃げ遅れてしまったこと。その男達が誰かの声で、このカヤによじ登り、無事命拾いしたことなどが記されていた。 現在の穏やかな表情からは想像もできないような試練をくぐり抜けた大カヤなのである。 |
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