ページタイトル:三尾寺のスギ 当サイトのシンボルマーク

画像:三尾寺のスギA

 ↑ 本坊への門の近くに立つスギ

 ↓ 本堂近くに立つスギ

画像:三尾寺のスギB
名称 三尾寺のスギ (みおじのすぎ)
名称の典拠 天然記念物指定名称より
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 5.3m(注1)
推定樹齢 800年〜1000年(注1)
所在地の地名 岡山県新見市豊永赤馬(とよながあこうま)(三尾)
 〃 3次メッシュコード 5233−34−88
 〃 緯度・経度 北緯34度59分36.8秒
           東経133度36分03.6秒
新見市指定天然記念物(2012年8月2日、「三尾寺のスギ・ヒノキ」の名称で境内のスギとヒノキを一括指定)
撮影年月日 2022年3月26日

注1)高梁川流域連盟のウェブサイト「高梁川流域キッズ」による。この数値は左上図の個体のデータと思われる。ただし、樹齢についてはもっと若いのではないだろうか





 備中川(びっちゅうがわ)を堰き止める北房(ほくぼう)ダムの南方約800m、標高500mほどの高台に高野山真言宗如意山三尾寺がある。
 昔の参詣では延々と歩いて山道を登ったのだろうが、今は南の日桃竢゚乳穴神社(ひめさかかなちあなじんじゃ)の参道入口前から自動車で登ることが出来る。(因みに、明治の神仏分離まで、三尾寺は同神社の別当寺であった)
 訪ねた日は生憎の雨。雨雲が低く垂れ込め、稜線の道に入ってからはまったく雲の中。視界は100m未満。どこをどう通ったか分からぬうちに目的地に到着した。このようなケースでは、カーナビさまさまである。
 土曜日ではあったが、こんな天候の日にわざわざ訪ねようなどとは思わないのが普通だ。三尾寺への往復の道中でも、境内でも、誰の姿も見ることがなかった。
 私の場合は限られた日程の中での訪問なので、他日というわけにはいかない。それで「やむなく」という面も否定はしないが、それとは別に、こういう幻想的な雰囲気も決して嫌いではない。存分に楽しませてもらった。
 見通しがきかないなかでも、境内が巨木の森であることはわかる。
 市の天然記念物に指定されるくらいだから、晴れていても素晴らしい森なのだろうが、霧のベールを得て神秘性も加わった。何か大いなるものの懐に抱かれているような感覚が心地良い。
 雨の中、かれこれ1時間近くも滞在。
 ところで、三尾寺について。
 神亀4年(727)に行基(ぎょうき、668〜749)が開いたと伝える古刹で、本尊の千手観音坐像及び両脇士像は国指定重要文化財。指定されたのは明治34年(1901)というから、古社寺保存法時代から受け継がれてきたわけだ。なお、寺伝では行基自らがこれら3体を彫刻したとしているが、正しい制作年代は鎌倉時代中期とのこと。
 本堂は岡山県指定重要文化財。戦乱による焼失後、永禄2年(1559)に再建されたと伝えられている。(これも17世紀中頃が正しい?)(以上、境内の案内板による) 
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