ページタイトル:丸山のカヤ ロゴ:人里の巨木たち

画像:丸山のカヤ(幹と並ぶ) 名称 丸山のカヤ (まるやまのかや)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 カヤ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 6.8m(注2)
推定樹齢 400年(注3)
所在地の地名 宮城県登米市津山町柳津(丸山)(注4)
 〃 3次メッシュコード 5741−62−83
 〃 緯度・経度 北緯38度34分30.2秒
           東経141度17分47.1秒
登米市指定天然記念物(1994年4月1日指定)
撮影年月日 2016年5月14日

注1)天然記念物指定名称は「丸山・千葉家のカヤ」
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)旧津山町教育委員会が設置した案内板による(設置年月不詳)
注4)2005年4月1日、9つの町が合併して登米市誕生。旧行政区は本吉郡津山町





 北上川右岸堤防上の細い道の脇に立つカヤ。天然記念物の名前によれば、千葉さんという方の私有物である。(カヤの近くに駐車スペースが無いので、私は300mほど離れた場所に車を駐めて歩いた)
 嫁いできて60年とおっしゃる奥様が草むしりをしておられ、撮影の許可を願い出ると、快諾してくださった。
 カヤについてのお話もして下さった。
 雌株のカヤで、とてもたくさん実がなるらしい。昔は、実りの季節になるとお菓子屋さんがカヤの実を買いつけに来たそうで、当時を懐かしんでおられる様子だった。
 菓子屋が来なくなって、せっかくの実がもったいないので、その後も知人に振る舞ったりなさったそうだが、草木灰で1週間アク抜きしてから処理するのがだんだん面倒になってきたとのこと。
 昭和一桁くらいの世代でいらっしゃるだろうか。私の母と似たような世代の、この時代の女性は、とても働き者であることを知っている。私のようなグータラと違って、身体が動くうちは、じっとしていられないのである。
 なにしろ、物資の乏しい戦後まもない頃に、子供を育て上げてこられたのだ。この人たちが今日の日本の礎(いしずえ)を築いたとも言えるわけで、自然に頭が下がる。
 さて、カヤについてだが、いわゆる箒ガヤ(千本ガヤ)の姿で、幹の一本一本を見ればそれほど太くはない。しかし全体としては、7mに迫ろうというだけあって、さすがに大きい。傍らに立つと大人(たいじん)の風格を感じる。
 樹勢も良さそうで、これからも、まだまだたくさん実をつけそうである。
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