ページタイトル:満慶杉 ロゴ:人里の巨木たち

画像:満慶杉(幹と並ぶ)

画像:満慶杉(全景)
 上寺内側から見た満慶杉
名称 満慶杉 (まんけいすぎ)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 23m(注2)
目通り幹囲 6.2m(注3)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 新潟県新発田市上寺内(かみじない)
 〃 3次メッシュコード 5639−73−74
 〃 緯度・経度 北緯37度58分45.2秒
           東経139度25分51.6秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2015年5月10日

注1)新発田市指定保存樹木であることを示す標柱に「一本杉又は満慶杉」とあった。当地では「一本杉」と呼ばれる方が多いようなのだが、その名は各地にあるので、この樹木固有の名称としては「満慶杉」の方が適当と判断した
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注3)地表面から1.3mの高さにおける幹囲を実測





 国道7号加治大橋東詰から、国道290号を支流の坂井川沿いに遡ること約7.5km。菅谷(すがたに)集落に至る。菅谷は、真言宗醍醐派の名刹諸法山菅谷寺(かんこくじ)があることで知られ、訪れる人も多い。
 菅谷寺の本尊は不動明王。当地では「日本三大不動尊」の一つと称し、通称は菅谷不動尊(すがたにふどうそん)。
 菅谷寺開山は源頼朝の叔父にあたる護念上人。建久6年(1195)には鎌倉に上って頼朝と対面しており、そのことが「吾妻鏡」に載っているらしい。「越後国加地庄菅谷山」に伽藍を建立したことも記されているそうだ。
 坂井川を挟み、菅谷と向かい合うようにあるのが下小出(しもこいで)の集落である。
 標記の大杉は、高台を通って下小出と上寺内を直接結ぶ道路の脇に立っている。耕地を貫く道路だから、視界を遮るものは何も無く、かなり離れたところからも、樹勢の良い大杉の姿がよく見える。
 樹名の満慶は僧の名。行脚の途中、当地に留まって、昼なお暗かった自然林を沃野に変えた。死後、満慶を慕う村人は手厚く葬り、1本の杉を植えてその徳を偲んだ。それがこのスギだという。
 
※最初にアップロードした際、「満慶についての説明が無い」と書いたところ、「新潟の大杉と天然杉」のOさんから、上記標柱の裏に書いてあったとお便りがあった。(感謝) 最後の部分は添付して下さった写真をもとに説明文を要約したものである。(2015.08.24訂正と追記)
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