ページタイトル:天神のクスノキ

画像:天神のクスノキ(幹と並ぶ)


画像:天神のクスノキ(遠景)
  対岸から見た「天神のクスノキ」


画像:天神のクスノキ
  名称 天神のクスノキ (てんじんのくすのき)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 25m(注2)
目通り幹囲 7.5m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 高知県高知市天神町
 〃 3次メッシュコード 5033−24−63
 〃 緯度・経度 北緯33度33分15.7秒
           東経133度32分14.2秒
高知市指定天然記念物(1967年2月3日指定)
撮影年月日 2010年7月24日

注1)1981年6月に高知県緑化推進委員会と高知市が連名で設置。ただし、高知市の天然記念物指定名称は「天神町のオオクスノキ」
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による





 鏡川に架かる天神橋南詰から河川敷に下りる道があり、その先は有料駐車場となっている。標記のクスノキは、その取付道路のすぐ脇に立っている。
 樹名に冠せられた「天神」とは潮江天満宮(うしおえてんまんぐう)のこと。駐車場取付道路の横に堤防道路があり、そのもう1本先に、道路に平行に潮江天満宮の参道が延びている。
 社伝によれば、延喜元年(901)、菅原道真が太宰府に左遷された際、その長子高視(たかみ)も連座して土佐権守に左遷された。2年後の延喜3年(903)、道真は太宰府で逝去。さらに2年後、道真の遺品である衣・剣・観音像が、渡会春彦(わたらいはるひこ。白太夫)によって高視にもたらされた。受け取った高視がそれらを父の霊として祀ったのが、潮江天満宮の始まりだという。
 時代が下って江戸時代には、社殿の造営・修理などは藩によって行われることになっていたというから、長く信仰を集め続けてきたのだろう。(参道の案内板と平凡社「高知県の地名」を参考)
 クスノキが立つあたりも天満宮境内だったと思われる。
 地上4mほどの高さから横に出た大枝が、取付道路を横切って、駐車場管理事務所の屋根まで伸びている。
 この管理人の方から、面白い伝承を伺った。
 今は駐車場となってるが、このあたりも、かつては鏡川の水面だった。水面に長く伸びたこの大枝は、やんちゃ盛りの子供にとっては、恰好の遊び道具。木によじ登っては、枝を伝い、鏡川に飛び込んだ。子供時代の坂本龍馬も、その遊びに興じた一人だったという。
 NHK大河ドラマの影響もあって、龍馬人気は鰻登り。龍馬の友達だったという伝承を持つこのクスノキも、さぞかし鼻が高いことだろう。
 
ボタン:高知県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る