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画像:小黒川のミズナラ(幹と並ぶ)



画像:小黒川のミズナラ(全景)
名称 小黒川のミズナラ (こぐろかわのみずなら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ミズナラ
樹高 33m(注2)
目通り幹囲 7.3m(注3)
推定樹齢 300年余(注4)
所在地の地名 長野県下伊那郡阿智村清内路(注5)
 〃 3次メッシュコード 5337−25−26
 〃 緯度・経度 北緯35度31分24.3秒
           東経137度42分14.4秒
国指定天然記念物(1996年9月4日指定)
撮影年月日 2002年5月25日

注1)1991年3月に清内路村教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注3)八十二文化財団ホームページ「長野県の文化財」による。1991年の環境庁調査では9.4mとされているが、それほど太くはない。私の目測値も7.3mであった。(私の目測法についてはここ
注4)現地の案内板による
注5)2009年3月31日、阿智村に合併。旧行政区は下伊那郡清内路村





 小黒川は天竜川の支流黒川の、そのまた支流。(黒川の支流だから、小黒川。なんとも分かりやすい)
 清内路中学校のところで国道256号に別れ、小黒川の谷に入って約5km。そこに、このミズナラの巨木が立っている。
 道は舗装されているが、カーブの多い狭い道である。人家もあまりない。晩秋などは、一人で走るのが心細くなりそうな道だ。
 川沿いの一本道を、注意深く進む。前方が開けたなと思う間もなく、ミズナラが目に入った。村は、一番の宝物(この木は清内路村の所有物である)のために十分広い空間を与えてくれたのである。
 観光バスなど入る道でないのに、広大な駐車場が用意され、巨大な説明板が立っている。ミズナラの周囲を広く取って、コンクリートの柵がしてあるが、公園のそれと同様、ところどころに隙間を設けてある。「人は入ってよいが、車は入ってはいけない」という意思表示だろう。
 この大袈裟ともいえる扱いを、決してイヤミな意味で、けなしているのではない。村一番の宝物への愛情を感じたのである。
 まるで青年期のようにすばらしい樹勢のミズナラは、愛情をいっぱいに受けて四方に手を広げ、ゆったりと深呼吸をしているように見えた。

※2024年7月16日、根元近くで折れて倒れているのが発見された。近年は傷みが目立ってきたようだが、それにしてもちょっと早すぎる最期だった。大きさもさることながら、多分、日本で最も愛されていたミズナラだったであろう。残念な事である。(大阪の戸田様からこの情報をいただいた。感謝)(2024/08/27追記)
 
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