ページタイトル:槿花天神宮のスギ 当サイトのシンボル

画像:槿花天神宮のスギ(幹と並ぶ)

画像:槿花天神宮のスギ(遠景)
名称 槿花天神宮のスギ
    (きんかてんじんぐうのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 7.3m(注1)
推定樹齢 200〜299年(注1)
所在地の地名 高知県高岡郡四万十町弘見(注2)
 〃 3次メッシュコード 4933−61−76
 〃 緯度・経度 北緯33度13分58秒
           東経133度12分06秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2012年3月28日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による
注2)2006年3月20日、2郡にまたがる2町1村が合併して四万十町誕生。旧行政区は高岡郡窪川町





 東又小学校の北東1kmほど、耕地内の集合墓地の先に小さな森があり、数本のスギの頂部が見える(左下図)。
 中に入ると、小さな鳥居と、社(やしろ)があった。
 扉が閉まっていて、何が納められているかは見えないが、「槿花天神宮」の名を掲げている。
 大杉は、そのすぐ近く。
 上記環境庁資料では単幹とあったのだが、地上1.3mの高さでは既に2幹に分かれており、上記データは2幹分の幹囲を合算したと思われる。
 そんなわけで、幹の太さ自体はそれほどでないけれども、全体の体積感はある。枝振りもなかなかのものだ。樹勢も良い。
 ところで「槿花」だが、ムクゲの花のことである。ムクゲは、せっかく開いた花が夕方にはしぼんでしまうものだから、しばしば儚いことの象徴としてとらえられる(実際は、夕方しぼんでもまた翌朝開くのだが)。天神宮とどのように結びついたのか不思議に思ったので、近くで農作業をしておられた男性に尋ねてみた。
 その方のお話では、「槿花(きんか)」はムクゲのことではなく、東方約4kmにあった志和天神山城主のお姫様の名前だという。西原城に輿入れする際、この場所で休んだ。たいそう美しい姫だったという。
 少し前まで建物はなく、サカキの木そのものを祀っていたが、最近になって、大杉のそばに小社を建てた。そんなお話だった。
 休憩地に過ぎなかったのに、天神宮にその名を残すくらいだから、美貌もさることながら、きっと領民に愛されたお姫様だったに違いない。
 
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