ページタイトル:嘉右衛門山の逆さケヤキ ロゴ:人里の巨木たち

画像:嘉右衛門山の逆さケヤキ(幹と並ぶ)


画像:嘉右衛門山の逆さケヤキ
名称 嘉右衛門山の逆さケヤキ
    (かえもんやまのさかさけやき)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ケヤキ
樹高 23m(注2)
目通り幹囲 8.0m(注2)
推定樹齢 350年(注3)
所在地の地名 宮城県白石市大平中目字梨ノ木平山
 〃 3次メッシュコード 5640−74−67
 〃 緯度・経度 北緯37度58分40.0秒
           東経140度35分35.0秒
宮城県指定天然記念物(2005年5月10日指定)
撮影年月日 2016年5月13日

注1)2008年11月に白石市が設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)上記案内板による





 白石市街地の南西に鉢森山(561m)が聳え、その東側を南北に高圧送電線が通っている。
 左図のケヤキは、鉢森山頂から南東に約950m。高圧線近くの斜面の途中に立つ。標高は約410m。周囲が広く切り開かれているので、グーグルアースで確認可能。
 しかし、そこへのルートがわからない。白石市教育委員会に尋ねたところ、とても丁寧なご回答があった。(大感謝)
 以下に、そのルートを紹介する。
 鉢森山方面へは、国道4号でなく、国道113号を利用する。(遠回りだが、このルートが一番道路状態が良い)
 白石市街地からだと、国道113号は白石川沿いに上流を目指すことになる。
 小原温泉トンネルを抜け、新町(しんまち)の集落で国道と別れ、民有林林道新町線に入る。この林道は、稜線上に出るまでの間は舗装されている。
 稜線に出たら、今度は進路を北向きに、鉢森峠方面に向かう(ただし、鉢森峠まで行っては行き過ぎ)。この区間は未舗装で、ところどころに浮き石もあるが、それほど走りにくい道ではない。
 やがて、左側に「梨ノ木平駐車場」が現れ、ケヤキ探訪者用の駐車場である旨、説明がある。(文字が消えかかって、読みにくかった)
 ここからは徒歩。道なりに、さらに北に向かうと、右手に分かれ道があり、ケヤキへの案内表示。しばらくすると、その先、もう一ヶ所に案内表示があり、そこを左折。さらに歩いて、「逆さケヤキ→」の看板で右に目をやると、大ケヤキの頂部が見えた。
 このルートだと、ケヤキの後方から下ることになる。(うっかりして時間を計るのを忘れてしまったが、登り道となる帰りに測ったら、徒歩20分弱であった)
 樹冠が大きく、素晴らしいケヤキだ。
 「逆さケヤキ」の名は、前九年の役(1051〜62)の際、ここに陣を張った八幡太郎義家が地に挿した杖が根付いたとの伝承から。(※)
 根元に見える石祠は「嘉右衛門山の神」。
 案内板を引用すると、『嘉右衛門は今ならさしずめ便利屋のような仕事をしていた商人であったと思われる。ある日のどに骨をひっかけた狼を助け、その狼に守られたので山賊や狼からの害が無く商売は大繁昌したという。(日本昔ばなしでも紹介された有名な話である)』
 もとは木の祠で、狼の牙が納められていたが、朽ち果てそうになったので、石の祠に替えたという。(これも案内板より)
 リュックに腰を下ろしてケヤキを眺めていると、新幹線の音が聞こえてきた。(意外に町の近くなのだ)

※)杖の太さが一様でない場合、太い方を手に持ち、細い方で地を突くのが普通だ。細い木を折って杖にすると、根に近い方を手に持つことになるので、そのまま地に挿せば、天地が逆さになるのである。
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