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地蔵桂↑↓
ハルニレ(4.9m)
御神木のミズナラ2本 |
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名称 地蔵桂 (じぞうかつら)
名称の典拠 夢見平遊歩道案内パンフレット(注1)
樹種 カツラ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 9.8m(注3)
推定樹齢 不明
所在地の地名 新潟県妙高市杉野沢(地蔵山国有林)
〃 3次メッシュコード 5538−10−96
〃 緯度・経度 北緯36度49分57秒
東経138度04分49秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年7月5日
注1)林野庁上越森林管理署が作成
注2)目分量
注3)地上1.3m地点での幹囲を実測
笹ヶ峰ダム近くの駐車場に車を置き、堰堤上を歩いて対岸に向かう。これから約4時間のウォーキングだ。
このあたり一帯は、大阪府ほどの広さを有する上信越高原国立公園の一部。特別区域に指定されている。
堤長318mのロックフィル・ダムを渡り終えると、いきなり急な階段が待ちかまえている。ここから先が「夢見平遊歩道」だ。地蔵桂までは、案内図に記載された所要時間で2時間弱。(道は歩きやすいが、雨具など軽登山の装備は必要)
最初の階段で少し息が切れたが、夢見平の名のとおり、そこからは緩やかな山道が続く。
ここは、高妻山(2353m)北尾根の先端、神道山(しんどうさん、1785m)の北東斜面で、この辺りだけ傾斜が緩く、ところどころに湿地なども形成されている。夢見平とは、そんな場所に付けられた名だ。雄大な風景に見守られながら、草に転がって微睡むと、天女の膝枕で寝る夢を見ることから名付けられた、というような内容が案内板にあった。
15分ほども歩くと、小さな稲荷神社の前に出る。神社の両脇には、2本の巨木が御神木として立っている(左下図)。ミズナラの御神木とは、いかにも森の神社らしい。
向かって右は「神彦」、左は「道姫」と名付けられている。神道山からいただいた名だ。いわば夫婦ミズナラなのだろう。(幹囲は、目分量で神彦4.5m、道姫4.0m)
道はやがて分岐点に至る。右はキツネコース、左はウサギコース。地蔵桂はキツネコースの先だ。
分岐してしばらくは登りが続く。コースの最難関「コラショ坂」を登り切ったあと、今度はカラマツ林の中をゆっくり下る。「ホイホーイ通り」と名付けられている。
ショウキランの群生
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ぽっちゃりした姿のショウキラン。このあたりで普通に見るショウキランとは色もちょっと違う |
信平橋を渡ると、林道との交差点に出る。ここからは、「地蔵通り」と名付けられた林道上を歩く。道標が完備しているので、道に迷う心配はない。
そして、いよいよ地蔵桂と対面。
周囲にお地蔵さんを探しても無駄だ。名の由来は、ここが地蔵山国有林だからである(神道山と沢一つ隔てた隣が地蔵山。標高2073m)。このカツラは、信仰とは無関係。
力強く根を張り、ドーンと太い幹が立ち上がる姿に驚く。
カツラといえば、多数の中小幹の集合体なのが普通だ。それがこの姿である。思わず、「おいおい、一体、どうなっちゃったんだい?」と声をかけそうになった。
周囲に空間が設けられているが、ベンチなどはない。カツラの健康のためには、長居して、根の周りなどをむやみに踏み荒らさないで欲しいということだろうか。
地蔵桂の位置は、遊歩道のほぼ最奥部。ここまで来たら、同じ道を戻ることはない。ぐるっと一回りするのが良い(ただし、林道部分は往復区間なので、戻るしかない)。このあと、もう息が切れるような場所はない。
この先、コース上で、目通り4.3mのミズナラ、4.9mのハルニレなどに会うことができる。遠目で4mほどのブナもあるのだが、コース外にあるため、近づくことはできない。
ブナは、国有林のもとからの住人だ。3m前後のブナには、しばしば出会える。それくらいの太さの倒木も多い。普通は、これくらいがブナの生長限界なのだろうか。
一周してみて、遊歩道がよく整備されているのに気づく。造成にはボランティアの力が大きかったということだが、その後も積極的に整備して下さっているようだ。おかげで気持ちよく歩くことが出来た。
すばらしい4時間だった。 |
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