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名称 慈光寺のスギ並木 (じこうじのすぎなみき) 名称の典拠 天然記念物指定名称 樹種 スギ 樹高 30mほか(注1) 目通り幹囲 5.4mほか(注1) 推定樹齢 300〜500年(注2) 所在地の地名 新潟県五泉市蛭野(注3) 〃 3次メッシュコード 5639−31−65 〃 緯度・経度 北緯37度38分22.2秒 東経139度11分23.2秒(注4) 新潟県指定天然記念物(1975年3月29日、参道並木を形成するスギ137本を一括指定) 撮影年月日 2023年3月8日 注2)2022年2月に五泉市教育委員会が設置した案内板による 注3)2006年1月1日、五泉市に合併。旧行政区は中蒲原郡村松町 注4)これは幹囲5.4mの個体の位置 五泉市南部、加茂市との境界線上に白山(はくさん、1012m)が聳える。本家に比べれば規模は小さいが、山容に尖ったところはなく、大きな包容力を感ずるところは加賀白山と同じ。冬にはその名の通り真っ白になることも同じ。3時間ほどで山頂に至ることが出来るため、年配の登山者も多い。 本家同様、信仰の山でもあったようだ。北側斜面に降った雨を集める滝谷川(たきやがわ)の最も谷奥に曹洞宗の名刹明白山慈光寺があるが、はじめから曹洞宗だったのではなく、もとは真言宗の寺だったらしい。山岳信仰に始まった可能性が大きいように思う。 応永10年(1403)、時の領主神戸太郎最重(かんどたろういとしげ)が村上耕雲寺の傑堂能勝(けつどうのうしょう)禅師を開山に請じ、曹洞宗寺院として再出発。以来、この地で600年以上の歴史を紡いでいる。 慈光寺には白山の大蛇についての伝説がある。白山に住む大蛇が暴れて村人を困らせていたが、傑堂の読経により大蛇は俗世の苦しみから救われ、池を埋めて立ち去った。その池の跡に今の慈光寺が建てられたというのである。信仰の基盤を真言宗から曹洞宗に改めたことと呼応するような内容で面白い。 曹洞宗となった後、参道に杉並木が作られた、並木道の長さは500mを超える。 積雪地であるため雪害は避けられないが、西風の強い地にあって、南北に延びる谷底にあるからだろうか。風害で大きく傷んだ個体は見られないように思われる。 並木杉の数は、ラ・ラ・ネットでは137本。これは文化財指定当時(1975年)の数だろうか。一方、昨年(2022年)設置された案内板では136本。もしも50年近くを経て1本しか減っていないのだとしたら、大した生存率である。 大きさについては、上記「新潟の大杉と天然杉」のOさんが詳細な調査をしておられる。それによると、幹囲5m台が6本、4m台が32本。特大サイズはないものの、なかなかの巨木並木である。 是非ともこの姿を後世に残したいものだ。 |
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