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名称 出水の大楠 (いずみのおおくす) 名称の典拠 現地の案内板(注1) 樹種 クスノキ 樹高 12m(注2) 目通り幹囲 12.2m(注2) 推定樹齢 伝承1300年(注2) 所在地の地名 鹿児島県出水市上鯖渕渡瀬口 〃 3次メッシュコード 4830−02−99 〃 緯度・経度 北緯32度04分56.3秒 東経130度21分46.4秒 出水市指定天然記念物(1966年12月20日指定) 撮影年月日 2009年7月29日 注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による 米ノ津川(こめのつがわ)右岸、九州新幹線が米ノ津川を跨ぐ、ちょうどその場所に1本の大クスノキが立っている。 すぐ横は国道447号。生育環境はあまりよくない。 下図で、傍らに立つ人物と比較していただければ、なかなかの大クスであることは、おわかりいただけると思う。 しかし、この環境では大クスに可哀想だ。樹形よりも通行の安全が優先されるのも仕方がないことだろう。反対側に伸びていればよかったのだろうが、あいにく大クスの体躯は、全体として道路側に傾いている。大枝はすべて切断されてしまった。 案内板に、このクスに纏わる伝承が紹介されていた。 他国からやってきた鴨雅彦(かものまさひこ)という青年と、この土地に住む幸媛(さちひめ)という娘が恋に落ちた。幸媛は心の優しく美しい娘だったため、それを嫉んだ沖田稲置(おきたのいなぎ)という役人が雅彦を捕らえ、大隅の国に追放してしまった。別れる際、幸媛はクスノキの実を一つ手渡した。雅彦が大隅で植えた実が蒲生の大クスとなり、(雅彦を偲んで?)幸媛が植えた実は、この大クスノキとなった。 いつ頃から語られるようになったか知らないが、いずれにしろ、蒲生の大クスの名が当地にまで聞こえるようになって以来のことであろう。青年の名の鴨も蒲生(かもう)と通じているように思われる。 |
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