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左が大杉。右はクロベ(ネズコ) |
名称 岩神大権現杉 (いわがみだいごんげんすぎ) 名称の典拠 現地の標柱(注1) 樹種 スギ 樹高 20m(注2) 目通り幹囲 6.3m(注2) 推定樹齢 不明 所在地の地名 山形県最上郡大蔵村赤松 〃 3次メッシュコード 5840−01−09 〃 緯度・経度 北緯38度40分26秒 東経140度14分19秒 大蔵村指定天然記念物(1999年2月26日指定) 撮影年月日 2008年8月9日 注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による 権現杉についての伝承を、案内板より2つ紹介しよう。 1.あるとき、一人の修験者が葉山(1462m。大蔵村、寒河江市、村山市の3つの地境に聳える)に参詣しようと、ここを通りかかったとき、大きな杉の木に権現様の姿を見た。あまりの神々しさに、修験者はこの地に留まり、修行を重ねた。以来、村人はその杉を権現杉と呼び、神木として祀った。 2.むかし大杉は3本あった。江戸時代に、そのうちの1本を伐った。伐り終わっても倒れぬばかりか、伐り口からは血糊のような真っ赤な樹液が流れた。樵の親方は戦慄を覚え、必死に神仏に祈願し、やっと倒し得た。それを筏に組み、酒田港へと運んだが、船頭が陸に上がると、たちまち突風が吹いて筏を上流へ押し流した。その後を追って船頭が懸命に探したが、ついに見つからなかった。 いずれも、なかなか雄大な話である。 スギが1本だけでなかったということについては、昭和の中頃まで大きな切り株があったことで、確認されている。(伝承2を生んだスギの切り株だろうか) なお、現存する大杉についても、昭和46年(1971)頃、道路改修のために伐採する話があったらしい。いわゆる高度成長期の頃である。ここだけでなく、各地でそのような話があったことだろう。幸い、住民の強い反対で、大杉は伐られずに残った。 すぐ隣には、クロベの大木もある。 |
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