|
|
|
名称 市木のナギ (いちぎのなぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ナギ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 3.5m(注2)
推定樹齢 300年(注2)
所在地の地名 宮崎県東臼杵郡美郷町北郷区宇納間(市木)(注3)
〃 3次メッシュコード 4831−63−24
〃 緯度・経度 北緯32度31分12.7秒
東経131度25分53.7秒
宮崎県指定天然記念物(2002年3月28日指定)
撮影年月日 2018年3月19日
注1)合併前の北郷村教育委員会が設置(設置年月不詳だが、天然記念物指定後に設置されたと思われる)。「ひむかの巨樹マップ」に載る名称は「市木(いちき)のちからしば」
注2)上記案内板による
注5)2006年1月1日、東臼杵郡内の西郷村・南郷村・北郷村の3つの「○郷村」が合併して美郷町誕生。旧行政区は北郷村
合併前の北郷村役場があった宇納間(うなま)から、県道210号(宇納間日之影線)を五十鈴川(いすずがわ)の上流に向かう。小原(こばる)で対岸の椛木(かばぎ)に渡り、八重(はえ)を経て市木(いちぎ)を目指す。
八重のすぐ手前右側に、ナギの案内表示があり、それに従って右折。少々心細い道だが、道なりに奥へ進んでゆくと、コンクリート舗装の終点にも案内表示があった。そこからは幅の広い山道を歩く。ナギまでの距離はいくらでもない。
ナギは人工林の若いスギたちに囲まれていた…のだが、最近、周囲のスギが伐採された。まだ若く細いスギなのに、何故なのだろうか。ナギからずいぶん離れたところでも伐採作業が行われていたようだから、ナギの景観のためでないことは明らかだ。でも、おかげで私はナギの姿を十分に堪能できたが。
宮崎県一のナギ巨木(訪問時現在。環境省巨樹データベースによる)であるだけでなく、樹形の美しいナギである。樹勢も良好。ナギの名木と称してもよいのではなかろうか。
雨に濡れるナギの樹肌を見るのは初めてだ。黒光りするなかで、色づく部分がいっそう鮮やかに見える。
ナギの葉は軸方向に引っ張ってもなかなかちぎれない。そのため、「ちからしば」とも呼ばれ、簡単に縁切れすることのないよう、夫婦円満のお守りにすることがあると聞いたことがあったが、案内板には、着るものに一生不自由しないようにと、嫁入り道具に入れる風習があるとも紹介されていた。
音が凪にも通ずることから、人生に波風が立たぬよう願ったのだろうか。 |
|