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名称 日吉神社のコブノキ (ひえじんじゃのこぶのき)
名称の典拠 現地の樹名板(注1)
樹種 シラカシ(注2)
樹高 13m(注3)
目通り幹囲 4.1m(注3)
推定樹齢 700年(注3)
所在地の地名 岡山県備前市吉永町加賀美(八塔寺)(注4)
〃 3次メッシュコード 5234−22−90
〃 緯度・経度 北緯34度55分09.1秒
東経134度15分16.3秒
天然記念物指定 なし(注5)
撮影年月日 2022年3月27日
注1)合併前の吉永町が設置(設置年月不詳)
注2)この木は環境省巨樹データベースに登録されており、樹種はシラカシとある。上記樹名板ではスダジイとされているが、樹皮の様子等から判断して、シイでなくカシだと思う
注3)上記樹名板による
注4)2005年3月22日、備前市に合併。旧行政区は和気郡吉永町
注5)上記樹名板は天然記念物としているが、訪問時現在、備前市の文化財一覧表に該当するものなし
備前市内で最も北に位置する集落と思われるのが八塔寺(はっとうじ)である。
集落内には同名の寺もある。というか、順番としては寺の名が先で、それが集落名にもなったわけだ。
集落の北には八塔寺山(538m)が聳え、1kmほど東には八塔寺川も流れる。今は小さな寺になってしまったが、八塔寺は古い歴史を持つ大寺だったのである。
備前市公式ウェブサイト中、「八塔寺ふるさと村」紹介ページによると、草創は神亀5年(728)。聖武天皇(在位701〜756)の勅願により弓削道鏡(ゆげのどうきょう)が建立。下って元暦元年(1184)には源頼朝の命により時の守護梶原景時が八院七堂伽藍、十三重塔を再建。有力者の後援を持つ大きな寺だったようだ。
その後も宇喜多氏、池田氏など歴代領主から重く扱われていたようだが、度々の火災と宗派紛争により、すっかり寂れてしまった。
八塔寺の隣に日吉神社が鎮座する。前身は山王宮で、八塔寺開山の際に勧請されたと考えられているようだ。神仏習合時代は八塔寺と一体だったのだろう。
鳥居を潜って金網扉を開き、境内に入ると左手に「コブノキ」の姿が見えた。斜面上部に立ち、根を力強く踏ん張って巨体を支えている。
拝殿の前を通って「コブノキ」の横に立ってみた。
幹の手前に樹名板があり、それには目通り周囲4.1m、根本周囲7.5mとあった。
ここで見る「コブノキ」は4.1mが妥当かも知れないが、下から見上げた時の迫力は4m級のそれではない。確かに7m級と思う。
姿も下から見る方が断然良い。
数値データが実感と一致しない巨木がときどきあるが、この木もそんな一本だと思われる。 |
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