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名称 八珍柿原木 (はっちんがきげんぼく)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 カキノキ
樹高 16m(注1)
目通り幹囲 2.0m(注1)
推定樹齢 320年(注1)
所在地の地名 新潟県新潟市秋葉区古田(こだ)2丁目(注2)
〃 3次メッシュコード 5639−50−48
〃 緯度・経度 北緯37度47分35.9秒
東経139度06分15.2秒
新潟県指定天然記念物(1962年3月29日指定)
撮影年月日 2015年8月16日
注1)現地の樹名板による(旧新津市教育委員会が設置?)
注2)2005年3月21日、広域市町村合併により新潟市に編入。旧行政区は新津市
柿の品種に「平核無(ひらたねなし)」がある。渋柿だが、渋抜きさえすれば、もともと種がないので、美味しくてかつ食べやすい。山形では「庄内柿」、新潟では「おけさ柿」のブランド名でお馴染みの柿だ。
「平核無」のことを、新潟県ではしばしば「八珍柿」と呼ぶ。越後に流された親鸞聖人の「越後七不思議」に関連する命名である。
「越後七不思議」とは、「八房の梅」「三度栗」など、動植物に関わる不可解現象を取り上げたものだが(七つのうち六つまでが植物)、種が出来ない柿も、これに類する奇瑞、つまり八番目の珍事象だということで「八珍柿」と呼ばれるようになった。
種ができない柿であるから、実生で育てることは不可能。私たちが食べる平核無は、すべて接木苗から育てたものである。
ところが、昭和6年(1931)10月、新潟県農事試験場の安藤・田野両技師の詳細な調査により、左図の古木が実生苗だということがわかった。(案内板による) この柿自体は種から育ったが、遺伝子に変化が生じ(?)、どの果実にも種が無かったということなのだろう。
それが上記名称の由来である。
「八珍」の源流にあたる親木は、今も元気よく、季節柄まだ赤くはなかったが、たくさんの柿を実らせていた。
個人所有の柿の木であるが、一般公開して下さり、見学者用の駐車場まで準備されている。
感謝感激である。 |
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