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向かって左に立つスギ |
名称 藤沢熊野神社の二本スギ (ふじさわくまのじんじゃのにほんすぎ) 名称の典拠 天然記念物指定名称 樹種 スギ 樹高 45m/45m(注1) 目通り幹囲 5.4m/4.9m(注2) 推定樹齢 300年以上(注1) 所在地の地名 新潟県十日町市藤沢(注3) 〃 3次メッシュコード 5538−65−05 〃 緯度・経度 北緯37度10分37.6秒 東経138度41分44.3秒 十日町市指定天然記念物(1997年4月28日指定) 撮影年月日 2013年8月31日 注2)十日町市公式ウェブサイト上の指定文化財一覧表による。前者が向かって左の個体データ 注3)2005年4月1日、広域合併により十日町市に編入合併。旧行政区は中魚沼郡川西町 同じく市天然記念物の二本スギがある田戸(たど)から、南に山一つ越えた所が藤沢である。地図の上では、国道403号沿いの室島(むろじま)と、標高400mほどの坪山峠を結ぶ線分の中間点付近。家々が山の斜面に散開する。 集落の中ほど、道路脇に熊野神社が鎮座する。 大杉は石段を登り詰めたところ。左右に並んで立っている。かつてはこの平面に社殿があったと思われるが、今はコンクリート製の小ぶりな社殿が大杉の手前にある。 境内に「懐郷」と題した石碑があった。 それによると、ここに集落が出来たのは元和元年(1615)。最盛期には52戸を数えたようだが、ついに閉村することになった。その記念碑である。建立されたのは昭和59年(1984)。 碑文は、「部落民の今後の幸せを祈り耕地を守ることを誓いながら、そして集落の存在を後世に示すため記念碑を建立し今後の心の支えとする」と結ばれていたが、「祖先に対し申訳ない」の言葉に無念の気持ちも滲み出る。 それから約30年を経ているにしては、水田も維持され、倒壊した家屋も見当たらない。神社の境内もちゃんと草刈りされている。 今も、碑文の心を忘れず、故郷を大切に守ってきておられるのだろう。 人が住まないということは、そこに手紙を届ける必要もないということだ。「藤沢」の地名は残っているようだが、郵便番号表に、その名は見あたらなかった。 |
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