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大桂を挟んで右奥が「不動滝」。左は「糸滝」
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名称 不動滝のカツラ (ふどうだきのかつら)
名称の典拠 なし
樹種 カツラ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 7.8m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 新潟県糸魚川市大谷内(おおやち)
〃 3次メッシュコード 5537−36−57
〃 緯度・経度 北緯36度58分06.5秒
東経137度50分30.9秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2010年5月29日
注1)まったくの目分量
注2)高地側の地上1.3m部分の幹囲を、ひこばえを避けて実測
北アルプスがそのまま海に落ちるところが、北国街道の難所として知られた親不知(おやしらず)だ。
海岸は切り立つ崖となり、打ち寄せる波を避けながら、波打ち際を走るように通ったという。現在の交通路である国道8号、北陸自動車道、JR北陸本線、それに建設中の北陸新幹線も、すべて長いトンネルで親不知を通過する。
海岸から稜線を10kmほど遡ると、犬ヶ岳(1593m)から、白馬岳に向かうメインの稜線の他に、ヒスイ峡の北を東に下る稜線が延びている。
不動滝は稜線上の千丈峰(807m)とJR大糸線根知駅を結ぶ線分のほぼ中央。山中の滝だが、近くまで舗装道路が整備されているので、冬季以外は気軽に訪れることが出来る。(ただし海岸側から滝に向かう道は狭い)
落差70m、3段の滝で、「日本の滝百選」には漏れてしまったが、知る人ぞ知る名瀑である。
不動滝 |
不動滝へは、ほぼ20年ぶりの訪問だった。周辺はすっかり公園化されて、滝自体は何も変わっていないにもかかわらず、まるで別の滝を見るよう。展望がきくようになった分だけ、以前よりも、自然を多く独り占めしたような感じがする。
20年前には巨樹に関心が無かったため、ここにこんなに立派なカツラが立っていたなんて知らなかった。単に網膜に像を結ぶことと、「見える」こととは違うのだと再認識。
まだ若いカツラのようで、太い幹は4本ほど。いずれも元気がよい。樹形も美しい。こんなに立派なカツラが、環境省調査に漏れてしまった。
幹断面がかなり扁平で、見る向きにより印象が異なるが、実測で7.8mの幹囲があった。
小公園の主のような顔をして立っている。
周囲が新緑に彩られる頃、不動滝も、豊富な雪解け水を集め、一年中で一番見事な姿を見せてくれる。 |
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