|
|
|
名称 善導寺の大樟 (ぜんどうじのおおくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 28m(注2)
目通り幹囲 8.2m(注2)
推定樹齢 700年(注3)
所在地の地名 静岡県磐田市中泉
〃 3次メッシュコード 5237−06−48
〃 緯度・経度 北緯34度42分38.9秒
東経137度51分04.6秒
静岡県指定天然記念物(1959年4月14日指定)
撮影年月日 2006年12月24日
注1)磐田市と磐田市教育委員会が連名で設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による
注3)上記案内板による
名称から推測すると、お寺の境内木の1本と思われそうだが、実はまったく違う。
JR磐田駅ロータリーのすぐ前、噴水のある小公園に立っている。駅前はバスの発着場も兼ねており、しばしば、時間待ちのバスがクスノキの下に停車している。クスノキの所有者は善導寺ではなく、磐田市である。
でも、まったく無関係というわけではない。
ここは、かつて浄土宗善導寺の境内だった。この地に遠江国府が置かれ、クスノキから1kmほど北、磐田市役所付近に国分寺があったくらいだから、ここがずいぶん昔から重要な土地であったことは想像に難くない。
「全国寺院名鑑」によれば、善導寺は、応安4年(1371)、旭光房が開いた念仏道場に始まるという。古くから続いた寺であった。クスノキは、徳大寺公の墓所の目印として植えられたものという。
日本が高度成長期を迎える頃、駅前開発計画が持ち上がり、昭和42年(1967)、善導寺は郊外に移転した。
開発のために移転したのであるから、跡地は更地となるのが普通だ。しかし、クスノキは残った。
クスノキを残すことについては、善導寺と磐田市双方の思いが一致したのだろう。
おかげで、40年後の訪問者も、その雄姿を目にすることができた訳である。 |
|