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名称 柞原八幡宮のクス (ゆすはらはちまんぐうのくす) 名称の典拠 天然記念物指定名称 樹種 クスノキ 樹高 30m(注1) 目通り幹囲 21.0m(注1) 推定樹齢 伝承3000年(注1) 所在地の地名 大分県大分市八幡(やはた) 〃 3次メッシュコード 4931−64−84 〃 緯度・経度 北緯33度14分13.6秒 東経131度33分03.6秒 国指定天然記念物(1922年3月8日指定) 撮影年月日 2010年3月25日 注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による 柞原八幡宮の祭神は仲哀天皇(=帯中日子命、たらしなかつひこのみこと)、応神天皇(=誉田別命、ほんだわけのみこと)、神功皇后(=息長帯比女命、おきながたらしひめのみこと)の3柱。 由原(ゆすはら)八幡縁起によると、天長4年(827)、近江国の延暦寺僧金亀が宇佐宮に千日参籠した。同7年(830)3月3日に示現があり、同7月7日には大菩薩の初衣である八足の白幡が宇佐宮から当地の大楠に飛んできたのを見て、その下に大菩薩を祀ったことに始まるという。 平安末期までには豊後国一の宮とされるに至ったらしいが、鎌倉時代に入ると、地頭らが免田や塩浜を押領するなど、衰微が進んだ。 南北朝時代に入り、大友氏が保護に動くようになると、神社は復興した。大友宗麟のキリスト教帰依で一時期寂れたこともあったが、その後は豊後国一の宮として順調に栄えたようだ。(平凡社「大分県の地名」を参考) 参道石段を上ると、途中に日暮門(ひぐらしもん)と呼ばれる南大門があり、その少し手前、向かって左手に国天然記念物の大楠が立っている。 草創縁起にある、宇佐神宮から白幡が飛んできたという大楠とは、この木のことだろう。 傾斜面に立つため、どこを測るかによって幹囲データは違ったものになる。旧環境庁時代の測定データでは21.0m。案内板には18.5mとあった。 いわゆる「引き」がとれないので、比較対照物を写し込めず、私の写真技術ではその大きさを伝えるのが困難だが、大分県内で一番の巨木だ。 地上10mほどで大きく2幹に分かれており、現在、そのうちの1本は既に失われてしまった。巨体の割に樹冠は小さい。老境に入った徴しである。 苔を纏い、複雑に凹凸を重ねた根元には力強さが感じられる一方、黒々とした開口部からは、内部に大きな空洞を抱えていることも予感される。柞原八幡宮の公式WEBサイトの説明では、大人が十数人入ることが出来るほどの空間があるそうだ。 なお、境内には、この大楠のほかにも、ホルトノキや大杉があり、社叢全体が大分県指定特別保護樹林とされている。 |
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