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名称 唯信寺のシイ (ゆいしんじのしい)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スダジイ
樹高 17m(注2)
目通り幹囲 5.5m(注2)
推定樹齢 伝承500年(注2)
所在地の地名 茨城県笠間市太田町(注3)
〃 3次メッシュコード 5440−42−13
〃 緯度・経度 北緯36度20分52.7秒
東経140度17分26.5秒
友部町指定天然記念物(1982年6月14日指定)
撮影年月日 2008年5月17日
注1)友部町教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注3)2006年3月19日、笠間市に合併。旧行政区は西茨城郡友部町
真宗大谷派外森山唯信寺は、親鸞聖人24輩の一人唯信(ゆいしん)の寺である。
新妻久郎著「親鸞聖人二十四輩巡拝」(朱鷺書房)によれば、唯信は、俗名を宍戸義治といい、鎌倉初期にこの辺りを領した八田四郎知家の三男であった。若くして無常を感じ、稲田(笠間市)の草庵に親鸞を訪ね、教えを乞うこと度々であったという。22歳で唯信の法名を賜った。
法名は、阿弥陀如来をひたすら信ずることに通じる。その後、弘安元年(1278)に没するまで、唯信は他力信仰の教化に努めたようだ。
いわゆる大寺ではないが、小ざっぱりした、感じの良い境内の縁に、このスダジイが立っている。
頂部を失って背丈が縮まり、樹形がずんぐりしている。幹の肌も年老いた姿だ。無常を体現しているわけだ。
でも、ちょっと待てよ。無常というと、盛者必衰、つまり悪い方に転ずることばかり思い浮かべがちだが、春になれば、老木でも黄金色の花をつける。
最後は生命が尽きることに間違いはないが、それまでは小さな無常を楽しめばいいではないか。
そんなことを、老スダジイが教えてくれているようにも思われた。 |
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