ページタイトル:楊子杉 当サイトのシンボルマーク

画像:楊子杉 名称 楊子杉 (ようじすぎ)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 スギ
樹高 33m(注1)
目通り幹囲 4.8m(注2)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 青森県青森市浪岡五本松字羽黒平(はぐろたい)
 〃 3次メッシュコード 6140−05−60
 〃 緯度・経度 北緯40度43分31.8秒
           東経140度37分20.4秒
青森市指定天然記念物(1998年8月7日指定)
撮影年月日 2022年7月27日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注2)地表面から1.3mの高さにおける幹囲を実測





 東北自動車道浪岡(なみおか)インターチェンジの南東約2.2km、浪岡川右岸に羽黒神社が鎮座する。
 西から青森空港に向かう県道27号の南を並走する市道があり、家々の殆どはこの市道沿いに建ち並ぶ。羽黒神社の参道入口もこの市道に開いている。この道は浪岡城趾の近くを通ることから、古くからの街道だったのだろう。
 目指す楊子杉は羽黒神社境内に立つ。参道を進んでもいいのだが、参道入口から60mほど西に「美人川公園」の駐車場があるので、今はそこに車を置いて歩くのが便利だ。
 美人川について伝説がある。細部については異説もあるようだが、概略を記すと、高貴な生まれながら生来の不器量で縁遠かった娘に、津軽の外ヶ浜で炭焼きをしている藤太(とうた)に嫁ぐようお告げがあった。都を一人旅立った娘は、津軽に足を踏み入れたところで身なりを整え、傍らの小川で顔を洗った。そして拾ったスギの葉を楊子代わりにしてお歯黒をつけようと鏡を見た途端、世にも美しい娘に変身した自分を発見した。無事嫁いだ後は夫とともに幸福に暮らした。という伝説である。顔を洗った川が美人川、お歯黒に因んで当地の地名は羽黒平とされ、楊子に使った葉が根付いて大きくなり、楊子杉になったというのである。
 また、楊子杉について、青森市公式ウェブサイトの文化財紹介ページによると、天和(1681〜1684)の絵図に、「杉一本九尺廻り」(周囲2.7m)と記される大木が描かれているらしく、それがこのスギのことではないかと考えられたことから天然記念物に指定されたようだ。
 この楊子杉の幹囲について、環境省データは460cm、青森県農林水産部林政課作成の「里山の巨樹・古木マップ」は652cmとしている。あまりに数値が違うため、どちらかが間違っているのは明らかである。大きい数値の方が正しいことを祈りつつ訪ねたのだが、残念ながら環境省データの勝ち。実測値は484cmだった。
ボタン:青森県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る