ページタイトル:吉原大神宮神木 ロゴ:人里の巨木たち

画像:吉原大神宮神木


画像:吉原大神宮神木_2
名称 吉原大神宮神木
    (よしわらだいじんぐうしんぼく)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 32m(注2)
目通り幹囲 6.1m(注2)
推定樹齢 400年以上(注3)
所在地の地名 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺(吉原)
 〃 3次メッシュコード 4931−41−60
 〃 緯度・経度 北緯33度03分40.8秒
           東経131度07分53.0秒
南小国町指定天然記念物(1983年3月指定)
撮影年月日 2015年3月18日

注1)南小国町教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境省巨樹データベース(2011年調査)による
注3)上記標柱側面の説明より





 満願寺温泉から、満願寺川(まんがんじがわ)沿いに、谷を4km強遡って行くと、吉原集落に至る。
 大杉が立つ吉原大神宮は、集落内の北側高台。
 神社検索サイトなどには吉原菅原神社の名前で載っている。多分、それが神社庁に登録された正式名なのだろうが、ここでは天然記念物としての名前を尊重し、吉原大神宮と呼ぶことにする。
 参道の途中に、この大杉が斜上して立つ。見るからにウラスギ形の姿で、太い大枝を何本も伸ばしている。切られた枝もあるが、それでも十分に枝数は多い。
 大枝は満遍なく四方に伸びるのでなく、一方に偏っている。まさか、その重量バランスの悪さが幹を傾けたのではないと思うが、もとは垂直に真っ直ぐ伸びていた主幹が、そう遠くない過去に、このように傾いたものと思われる。
 なかなかインパクトのある樹形である。
 天然記念物であることを示す標柱が、大杉の根元でなく、近くの参道脇に設置されていることも好もしい。
 常々、傍らに置かないと対象物の識別が難しいような特別な場合を除いて、この種の構造物は、対象から少し離して設置するべきだ、と私は思っている。説明の類があるのは嬉しいのだが、視界に入る邪魔物であることに違いはない。それはあくまでも脇役なのである。案内板を見ることを第一目的として訪ねる者など一人もいないのだから。
 しかし、残念ながら、本末転倒して、自分が主役のような顔をした案内板のいかに多いことか。
 吉原大神宮では、さわやかな気持ちで大杉を鑑賞することが出来た。
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