ページタイトル:八王社の樟 当サイトのシンボル

画像:八王社の樟

画像:八王社の樟(幹と並ぶ)
名称 八王社の樟 (やつおうしゃのくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 25m(注2)
目通り幹囲 12.7m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 熊本県八代市北の丸町
 〃 3次メッシュコード 4830−64−08
 〃 緯度・経度 北緯32度30分34.0秒
           東経130度36分04.1秒
八代市指定天然記念物(1963年4月20日指定)
撮影年月日 2009年7月29日

注1)2004年1月に八代市教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 八代城址の北東、市立代陽小学校の裏手に浅井神社がある。八代市公式WEBサイト中の記述に「代陽小学校校庭内」とあるので、クスノキが立つ場所は、本来は校有地なのだろう。
 ただし、ありがたいことに、訪問者の便宜のため、校舎とは逆の、西の方からクスノキまで入ることが出来るようになっている。
 浅井神社について、案内板の記述を要約しよう。
 かつてここは海上交通の要所で、「浅井の津」と呼ばれていた。百済から来た妙見神がここに着いたと伝えられたことから、海神である八大竜王を祀って航海の安全を祈願した。神社は、祭神の八大竜王の名をとって八王社と呼ばれた。クスノキは港に入る船の目印とされ、また境内の八ツ縄池(やつなわいけ)は、絶え間なく湧き出る清水により、船舶の給水地とされた。八王社は、明治に入り、浅井神社と改称した。
 現在、神社の周辺は、八代市の中心地となっている。ここに古い港の面影を見ることは難しい。なお、余談だが、八代神社の伝承では、百済から来た妙見神が上陸したのは「竹原の津」(現在の竹原神社付近)としている。
 寄港地の目標物だったというクスノキは、境内のほぼ中央に立っている。
 クスノキの巨木が珍しくない九州だが、幹囲が10mを超えると、やはりその大きさに圧倒される。神々しい感じさえする。
 周りに柵がないのも嬉しい。木に直接触れてみると、金属や石とは違う、わずかな柔らかみや温もりを感じることが出来る。これが、生きているという感じなのだろう。(枯れたって感触は同じなどと、野暮なことは言うなかれ)
 夏休み中だったこともあって、小学生の姿は見えなかったが、代陽小学校側の通路も開いたまま。児童は自由にクスノキに会いに来ることができそうだ。
 代陽小学校の卒業生にとって、一生忘れることのできないクスノキだと思われる。
 
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