ページタイトル:野登寺の大杉 当サイトのシンボルマーク

画像:野登寺の大杉_1

画像:野登寺の大杉_2
名称 野登寺の大杉 (やとうじのおおすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 35m(注1)
目通り幹囲 6.9m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 三重県亀山市安坂山町(野登山)
 〃 3次メッシュコード 5236−33−33
 〃 緯度・経度 北緯34度56分45.9秒
           東経136度24分49.1秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2019年3月27日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による





 三重県の鈴鹿市と亀山市、それに滋賀県の日野町の3行政区域の接点が仙ヶ岳(せんがたけ、961m)である。
 そこから東に延びる稜線が鈴鹿市と亀山市を分けており、野登山(ののぼりやま、851m)も、その稜線上にある。山頂付近にはブナ林が残り、昭和31年(1956)には「野登山のブナ林」として、三重県指定天然記念物となった。
 野登山には東西方向にピークが二つあり、その東のピークに三角点があって、上記標高もその高さを示しているが、実を言うと、西のピークの方が標高が高い(地理院地図によれば870m+α)。その高い方のピークの山頂直下、南斜面(亀山市側の斜面)に真言宗御室派鶏足山野登寺がある。(山の名は「ののぼりやま」(道路案内板には「Nonoborisan」と記載)だが、寺の名は「やとうじ」と読む)
 「野登寺は、醍醐天皇の勅命を受けた仙朝上人が延喜七年(907)から十年(910)にかけて伽藍を造営したと伝えられる古刹」だ。(案内板より引用)
 寺の標高はおよそ830m。ずいぶんな山中だが、すぐ近くまで道が切れていて、駐車場もある。駐車場から本堂までは標高差約50m。(ただし道は細いので、離合がうまくできない方は、車で行くのを止した方がいい)
 こちらではほぼ全山がスギ巨木に覆われている。古い昔にブナが伐採され、スギが植えられたのだろう。
 それらのスギが時間を経て、ずいぶんな巨木になった。1988年度の旧環境庁調査時における推定本数は約100本。まさしく巨木の森である。
 それから10年後の平成10年(1998)。台風7号により、巨木の森は大きな被害を受けた。折れたもの、根こそぎ倒れたもの多数。私の訪問時にも、まだ倒れたままになっていたり、大きな切株になっていたりで、被害の大きさが想像できた。
 生き残った境内の大杉たちのなかで、一番インパクトがあった大杉を左図に紹介する。(2図は1本のスギをそれぞれ反対側から撮影したもの)
 いわゆるオモテスギの形状をした大杉が多い中で、このスギは明らかにウラスギの姿である。
 亀山市指定文化財の本堂の手前、15mほど低い位置にある石橋地蔵尊の背後に立っている。
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