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画像:矢立木の椹(幹と並ぶ)

画像:矢立木の椹
名称 矢立木の椹 (やたてぎのさわら)
名称の典拠 「長野県の文化財」(注1)
樹種 サワラ
樹高 26m(注2)
目通り幹囲 6.1m(注2)
推定樹齢 伝承440年(注3)
所在地の地名 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩北川
 
〃 3次メッシュコード 5338−40−15
 
〃 緯度・経度 北緯35度41分06秒
           東経138度03分45秒
大鹿村指定天然記念物(1975年11月3日指定)
撮影年月日 2004年7月25日

注1)八十二文化財団のホームページ(長野県教育委員会監修)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注3)同上。ただし、同書の刊行が1991年であることを考慮して、2004年現在で10年を加えてある





大鹿村中心部から国道152号を分杭峠(ぶんぐいとうげ)に向かって走ると、北川集落を越えて間もなく、傍らに案内表示が出ている。サワラは鹿塩川(かしおがわ)の対岸にあるのだが、嬉しいことに、立派な歩道橋も設置されている。
 案内板によると、矢立木の由来は、武田・徳川両氏に仕えた遠山氏が、参勤の途上、この木に矢を射立てて武運を祈り、また吉凶を占ったことによるという。
 しかし、今から400年も前のことである。その頃から既に大木であったとも思われない。
 案内板には、明治中期の立木処分の際、この木は由緒あるものとして伐採を免れた旨の記述もある。矢立て云々の話は、当時の知恵者がこの木の切られるのを惜しんで創作した話ではあるまいか。
 並び立つ細い木でおわかりのように、既に葉をつけなくなった細い横枝が、切り落とされずにそのまま残っている。肝心の中央のサワラの上部も同様である。私見であるが、この枝を、たくさんの矢が突き刺さった状況に見立てた故の「矢立木」の命名ではないだろうか。
 
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