ページタイトル:西福寺の公孫樹 ロゴ:人里の巨木たち

画像:西福寺の公孫樹 名称 西福寺の公孫樹 (さいふくじのいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 15m(注2)
目通り幹囲 5.0m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 千葉県白井市谷田
 〃 3次メッシュコード 5340−50−47
 〃 緯度・経度 北緯35度47分28.4秒
           東経140度05分29.0秒
白井市指定天然記念物(2005年9月16日指定)
撮影年月日 2014年5月13日

注1)2007年3月31日に白井市教育委員会が設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による





 西福寺がある谷田(やた)は、北総鉄道沿い、千葉ニュータウン中央駅と小室駅の中間付近。神崎川(かんざきがわ)を南西に見る高台の集落である。
 西福寺は集落の北端近く。道路沿いにあるのだが、小さな寺なので見落とされがちかも知れない。
 境内のほぼ中央に、市天然記念物のイチョウが立つ。
 あまり近すぎる場所に設置してしまったため、イチョウの成長によって斜めに傾いた石柱には、「乳房公孫樹」の文字が見える。各地で、気根がよく発達したイチョウにみられる名前である。
 案内板の一部を転記すると、「観音にすがり乳柱(ちばしら)の一部を削って煎じ、これを愛飲すると忽ち(たちまち)乳が出る」とされ、乳飲み子を抱えた母親の参詣で賑わったという。遠くは東京からも来たという。
 先端から少しずつ削られたことが、残された気根(乳柱)の姿から想像できる。
 人工乳の普及後に生まれた現代人から見れば、遠い昔の馬鹿げた迷信のように映るだろうが、その当時には、赤子の生死に関わる、それこそ必死の信仰だったと思われる。
ボタン:千葉県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る